第49回 日本ラグビーフットボール選手権大会 準決勝2012/03/11 17:37

 国立競技場に行ってきました。

 今年は、3月31日、4月1日に行われるセブンスの国際大会に備えて芝生を休ませるという理由で、秩父宮は試合会場になりませんでした。ということで、準決勝の1試合と、来週の決勝は国立競技場で行われます。国立競技場は、ピッチが客席から遠いのであまり好きじゃないんですけどね...。
国立競技場
 サントリーサンゴリアス対東芝ブレイブルーパス。トップリーグのレギュラーシーズンでは、唯一、サントリーに勝利している東芝と、エディ・ジョーンズ監督自ら「東芝には二度と勝たせない」と言っていたサントリー、どちらもこの試合にかける意気込みは並々ならないものがあったと思います。
 試合開始からお互いに一歩も引かない攻防が続く、緊張感のある試合になりました。どちらもゴール前まで、何度も行くのですが、好守に阻まれなかなかトライに結びつきません。特にサントリーのディフェンスはすばらしく、2回もTMOになるようなゴール際での好守を見せてくれました。特に2回目のTMOになったところでのデュプレア選手の体の入れ方はすごいとしか言いようがありません。でも、この2つの判定がトライになっていれば...。
 前半はどちらかというと、サントリーより、東芝のスピードが勝っていたように思います。特にベイツ選手とウイングの伊藤選手のつなぎなど何度もゴール前まで、ボールを運んでいました。惜しむらくは、ゴールを背負ったときのサントリーの集中力がすばらしく、なかなかフィニッシュに持って行けないということでしょうか。前半終了のホーンが鳴った後の攻撃で東芝が点を取りきれなかったところに今日の結果が表れているような気がします。
 後半、最初に得点したのはサントリーでした。敵陣でのペナルティーを確実に得点にするサントリー、この時点では、まだ互角の感じだったのですが...。このPGのすぐ後に、東芝もペナルティーからPGのチャンス。角度的にはそんなに難しくなかったと思うのですが、ヒル選手の蹴ったボールはゴールポストに当たりゴール不成功。このボールの攻防でも、その後のラインアウトでもチャンスはあったのですが得点をあげることができませんでした。
 このあたりから東芝のリズムが少しずつ狂い始め、13分にはインターセプトからサントリーにトライを奪われました。トライをとった青木選手の立ち位置がオフサイドっぽかったですけど...。この後もキック処理のスミス選手のパスがスローフォワードっぽかったりと少し残念な感じの部分もあったのですが、最終的にはスタミナの差が出たような気がします。
 後半20分を過ぎたあたりから、明らかに東芝の選手の動きが悪くなってきました。一方、レギュラーシーズンではペースの落ちることもあったサントリーは、なかなか運動量が落ちません。サントリーがビシ選手を入れてキックを有効に使うようになると、明らかに戻りきれない東芝が遅れをとるようになりました。それでも、最後までサントリー陣内に果敢に攻め込んだ東芝ですが、結局、トライをあげることはできませんでした。気がつけば後半は0封、決してそんな感じには見えない試合だったのですが、サントリーのディフェンスはすごいです。
サントリーサンゴリアス 23点 vs 東芝ブレイブルーパス 8点

 花園で行われたもうひとつの試合は、パナソニックの攻撃力が爆発し、NECを前半のPG1本に押さえ勝利しました。ということで、トップリーグのプレーオフ決勝と同じく、サントリーとパナソニックが決勝戦を行うことになりました。前年は、プレーオフと日本選手権で優勝を分け合う形になったのですが、今年はどうなるでしょうか?今日の試合のサントリーをみるかぎりでは、サントリーの仕上がり具合は完璧のような気がします。