香港vsベルギー 第1戦 ― 2013/12/18 07:04
King's park sports groundに行ってきました。今日は、香港代表とベルギー代表のテストマッチを観戦。
昨年はこの時期、UAEで、この2カ国に加えUAE、ジンバブエの4カ国でEmirates Airlines Cup of Nations(ECON)が行われたのですが、今年は、香港でこの2カ国のみでの試合が行われます。昨年のECONではベルギーが優勝だったので、香港にとってはリベンジのチャンスになります。
世界ランキングでは、香港29位、ベルギー25位と若干だけどランクが上のベルギー相手にどんな戦いをするのか、また、春のアジア5カ国対抗では同時期に行われていたセブンズにバックスの主力を取られていてベストのメンバーではなかった香港が、ベストの布陣でどんな試合をするのかを期待をして試合を見ました。
ベルギーのほうが香港より一回りくらい体が大きいですね。ということでスクラムは試合を通してベルギーが優勢でした。最初のトライも、香港ボールのスクラムをベルギーがターンオーバーしたのが基点で、スクラムハーフのJulien Berger選手が個人技でほぼ50mを独走し、右隅にトライを決めました。
ベルギーではこの、Berger選手が目立ってました。闘志あふれるプレーとスピード、ステップも切れきれの動きを見せていました。
前半は、両チームとも硬さがあったのか、いまひとつボールのつながりもよくなく、この先制トライ以降は、ペナルティーキック合戦となってしまいました。香港は、キックの上手なMcAdam選手がペナルティキックを100%の精度で決めて、ベルギーに突き放されても追いつくという試合展開。結局、トライの5点のみの差の17対12、ベルギーのリードでハーフタイム。
香港の戦い方としては、キックで陣地を稼ぎ、敵陣でペナルティをもらって得点するという作戦で、スタンドオフのMcAdam選手の特徴を生かした組み立てをしていました。
後半、香港は、キック力より機動力のあるハーフ団に入れ替え、フォワードの基点から早い球出しで、スピードのあるバックスを生かしてボールを大きく動かす攻撃に切り替えてきました。特にスタンドオフのRimene選手はキック、パス、縦のスピードどれをとってもよかったですね。
ベルギーは遠征のつかれがでたのか、後半、動きがいまひとつで、防戦一方。ほとんどの時間帯ベルギー陣内で試合が行われていました。
試合も終盤になると、香港の早い球出しにベルギーが追いつかず、接点での反則が増えてきました。香港は、気が付けばペナルティキックで逆転。
試合の後半には両チームとも足がつる選手が増えてきましたが、あきらかにベルギーの方がそういった選手が多かったように思います、最後まで、気を吐いてたのは、Berger選手だけでしたね。あと、香港の選手はシーズン通してナイターで試合を行うので慣れているのだと思いますが、ベルギーあたりではナイターより昼間の試合のほうが多いんではないですかね、何度も、キック処理でもたついてノッコンや、香港の選手に詰められてましたから...。
最後は、ベルギーの選手がミスしたこぼれ球をセンターのJones選手が拾いあげトライ、ベルギーを突き放しました。
この試合、応援していたのが香港だからということではないのですが、要所で香港の選手が目立ってました。No.8のTauti選手は、カウンターで前に出るときは必ずゲインラインを超えてました、とにかく人に強い。バックスでは、後半から入ったMcQueen選手のスピードと切れはさすがです。この方も何度もラインブレイクしてました。
そして極めつけは、WingのスピードスターSalom選手。とにかく人に強いは、スピードはあるは、ステップの切れはあるはで、この方のプレーは見ていて本当に安心感があります。香港は、やっぱり、バックスがそろうと強いです。セブンズと掛け持ちをしている選手が多くてどうしてもセブンズに選手をとられると、15人制が手薄になって弱くなるというところがあるのは、要するに選手層が薄いって事なんでしょうね。
ベルギーもスクラムは完璧に勝ってたんですけどね...反則で自滅したという感じがあります、ちょっと、いろんな意味でプレーが荒いというか精度が低いように見えました。
結局、香港28点、ベルギー17点という結果で試合終了しました。そういえば、レフリー、日本人のかたでしたね。場内放送の発音がよすぎて聞き取れなかった…。
昨日の香港代表のメンバーです。
1. Leon Wei (Abacus Kowloon)
2. Tom Bolland (Newedge Club)
3. Steve Nolan (Newedge Club)
4. Bill Brant (Leighton Asia HKCC)
5. Paul Dwyer* (Leighton Asia HKCC)
6. Nick Hewson (captain) (WhichWay Valley)
7. Matt Lamming (Leighton Asia HKCC)
8. Pale Tauti (Leighton Asia HKCC)
9. Andrew McCulla* (Borrelli Walsh Tigers)
10. Chris McAdam (Abacus Kowloon)
11. Salom Yui Kam Shing (WhichWay Valley)
12. Lee Jones (WhichWay Valley)
13. Jake Phelps* (Newedge Club)
14. Rowan Varty (Borrelli Walsh Tigers)
15. Tom McColl (Newedge Club)
16. Alex Harris (Abacus Kowloon)
17. Jack Bennett (WhichWay Valley)
18. James Cooper* (Leighton Asia HKCC)
19. Josh Li* (Leighton Asia HKCC)
20. Alex McQueen (Leighton Asia HKCC)
21. Jamie Hood (Newedge Club)
22. Ben Rimene (WhichWay Valley)
23. Andrew Bridle (WhichWay Valley)
名前の後の「*」の選手は初代表
自分が注目している選手は、上にも書きましたが、No.8のTauti選手、スタンドオフのMcAdam選手、Rimen選手、WingのSalom選手、センターのMcQueen選手、フルバックのMcCall選手です。次は、土曜日に2戦目が行われます。この試合も楽しみだし、勝って欲しいですね。
ところで、昨日はおとといから雨が降っていて気温も上がらず、かつ、試合開始が夜の19時半ということで、気温が10度前後と冬の様相、じっと試合を見ていると寒くて、ここが香港だということを忘れてしまうような陽気でした。この寒さ、土曜日まで続くみたいです。
香港は亜熱帯ですが、常夏ではないようです...。