リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV2015/08/16 09:12

 交代を告げられて、ベンチに戻るときの田中選手の背中が、この日の試合を物語っていたような気がします...。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 個人のスキルの差ははっきりしてました。先日のブルーブルズといい、ピークのもっていき方がハンパじゃありません。ブルーブルズはカリーカップのレギュラー入り、昨日のWorldXVは、ワールドカップの最後のスコッド入りを狙うメンバーがいて、それぞれ首脳陣へのアピールという意味もあり、親善試合ではなく真剣勝負、まるでテストマッチのようなゲームでした。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 本当は「秩父宮に行ってきた。」のいつものパターンでブログを始めるつもりだったんですけど...試合が始まるまでは...。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 新しいJapanのレプリカジャージ着て、試合開始の3時間前には秩父宮に到着して特性手ぬぐいと桜レガシーをもらって、外で食事も済ませキックオフを待ってたんですけどね。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 スコッド入りを狙える選手や、ベテランがいると言っても混成チーム、Japanといい試合になると思っていたのですが...なめてました。それだけ、ワールドカップのスコッドっていうのは名誉なことなんですね。ということで、試合の頭からWorldXVの選手の真剣なプレーというか、凄いプレーを目の辺りにすることに。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 とはいえ、Japanにもいいプレーがありました。前半のトライを取った一連のプレーは良かったですね。1.堀江選手の相手の裏に蹴るキック⇒2.福岡選手のチェイスとタックル⇒3.福岡選手がラックが形成されていないと判断し、ボールをピックアップ⇒4.バックスにボールを回して、オフェンスをあまらせて、最後はヘスケス選手のトライという流れ、好判断とすばやいプレーであげたトライでした。特に福岡選手の好判断は光るものがありますね。ちなみに、このプレー、試合前の練習の合わせでやってましたね、練習どおりのプレーってことです。
 このプレーだけでなく、福岡選手は攻守ともにがんばってました。特に対面のタンゲレ・ナイヤラボロ選手は123Kg、身長は194cm、福岡選手とは体重差40kg、身長差約20cm、スタンドから見ていてもその体型はまるでプロップ、この選手と真っ向勝負してましたからね。
 あと、怪我で復帰したばかりのウィング選手やヘスケス選手も力強いランで何度か相手の裏に出てました。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 でも、やっぱり、バックスの普通のパス回しでのノッコンのように、ミスも多かったですし、次のプレーへの反応の遅さが目立ってました。反応の遅さは...スクラムハーフの田中選手がペナルティでのプレーで何度か速攻を仕掛けたのですが、ほとんどの選手が反応できていませんでした。実力が均衡しているチームとの試合ではないので、相手の裏をかくプレー選択や速攻が効果的なのにもかかわらず、そういった意識を持ってプレーをしている選手が少ないってことだと思います。そういう意味で、田中選手、ちょっと、いらだっていたように自分には見えました。もしかしたら、タイミングが合っていないということだけなのかもしれませんが、その、コンマ何秒の判断でプレーが生きるか死ぬかという試合ですからね...。後半、相手ゴール前までつめたあとで、ボールを奪われて、相手がかろうじてキックで逃れようとしたときの田中選手のキックへのチャージ、まるで高校生の花園での試合を見るようなひたむきで気迫のこもったチャージでした。
 この日の試合を見て、Japanが勝てないのは、そういった最後の気持ちの部分で負けているからじゃないかと思いました。前回のワールドカップの決勝で、ニュージーランドの主将のリッチー・マコウ選手でさえ試合が終わったときの顔、血まみれでしたからね。あの、オールブラックスの主将で、昨日のプレデスローカップの試合で世界最多キャッパーになったマコウ選手でさえ、そんなプレーをしてるんですから、スピードとか、スクラムの強さも必要だと思いますが、体格的に劣る日本人が世界と戦うカギはそこにあるように思います。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 一方のWorld XVは個々人のプレーが光ってました。
 フランカーのリアム・ギル選手のジャッカル凄かったですね。タックルされて、ボールを持って仰向けにされたら確実に彼のジャッカルの餌食になります。ボールに対する意識が違うんだと思います。
 それ以外の選手も、基本に忠実。前回のワールドカップで活躍したジェームズ・オコナー選手、お酒の不祥事で代表をはずされてますが、ランのスピード葉もちろん凄かったのですが、自分が一番凄いと思ったのは、ラックの最後尾でボールがこぼれたとき、すぐに足でまたいでキープしてたところです。ボールに対する意識が違うんだと思います。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 この日、3トライのタンゲレ・ナイヤラボロ選手、先に書いたように体型はプロップですが、足が速い。あと、タックルされたあとのボールコントロールも抜群でした。後半のSHのアンドリュー・エリス選手のトライに繋がる最後のパスも、タックルされて倒された瞬間にエリス選手の足元にボールを出したものでした。常に、ボールのこと、どんなプレーをすれば次に繋がるかを瞬時に判断しているのだと思います。
 深夜、テレビで録画放送で再度試合を見ました。解説の平尾さんがWorldXVについて「チーム力がない」、「暑さでまいっている」って言ってましたが、負けてますからね...ディフェンスとアタックの接点の修正が必要だと思います。
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 20対45、もっと競った試合になると思っていたのですが、甘かったですね。Japanは、この敗戦で意識を切り替えてくれればいいんですけどね...。

 ところで、テレビを見ていて気がついたのですが、新しいジャージ、胸の部分の滑り止めなくて、発表になっていたものと微妙に仕様が違ってましたね。あれは、ワールドカップ仕様ってことなのかな?
リポビタンDチャレンジカップ2015 第1戦 Japan vs World XV
 外苑前駅から秩父宮ラグビー場に行く道には、この日の試合とウルグアイ戦の幟。この幟のデザインに負けないようにカッコいいところみせて欲しいですね。

 さて、次は29日ののウルグアイ戦、勝って弾みをつけてイングランドに向かって欲しいです。