帝都物語2015/12/10 07:05

 少し前に読んだんだけど...「帝都物語」。

 映画にもなりましたよね、その映画、見たはずなんだけど、怪人、加藤保憲役の嶋田久作さんの印象が強すぎて内容ほとんど覚えてなかった。ということで、まっさらな気持ちで読むことができました。
 作者は、荒俣宏さん。博物学から始まって、神秘的なことや妖怪まで幅広い知識をお持ちの方です。この小説も、陰陽師はもちろんのこと、実在の小説家や物理学者がたくさん登場します。
帝都物語
 12話に外伝の全13話の長編。自分が読んだこの角川文庫版は、第1話の神霊篇と2話の魔都(バビロン)篇が収録されています。明治40年から関東大震災の起こった大正12年までの話で、関東大震災が起こったところで物語は終わっています。平将門の怨霊を復活させて東京を崩壊させようとするその加藤保憲と、それを阻止しようとする実在する歴史上の人物との戦いを描いた作品です。ちなみに、物語の中では、その関東大震災も、加藤保憲の仕業ってことになってます。

 この作品の発表に前後して陰陽師も流行りましたよね。そういった神秘的なこと嫌いじゃないので、この小説も楽しく読めました。といっても、先が長いので、続きはまだ読んでないんですね...。

 ちなみに、この小説を読んでから、東京から神田あたりの街を歩いたり、史跡を歩くとちょっと面白いかも、大手町の首塚とか神田明神とかね。

 今度散歩してみようかな。