第53回 日本ラグビーフットボール選手権大会決勝 ― 2016/02/01 07:04
秩父宮に行ってきた。
青山口のゲートの上はすでにスーパーラグビー仕様、でも昨日は、日本選手権決勝。
昨年のワールドカップと今月から始まるスーパーラグビーの日程のため、19年ぶりに、社会人チャンピオンと学生チャンピオンの一発勝負となりました。トップリーグで三連覇を決めたパナソニックワイルドナイツと前人未到の学生七連覇を決めた帝京大学の一戦、帝京大学は学生の次元を超えてますからね、どこまで、パナソニックに食らいつくか楽しみです。
試合の前に、JAPANのキャップ授与式が行われました。
今回は、昨年初キャップを獲得した、NECグリーンロケッツの村田毅選手、キヤノンイーグルスの宇佐美和彦選手、同志社大学の松井千士選手、東海大学の渡邉隆之選手の4名にキャップが授与されました。昨年は、この日の試合にも出場しているパナソニックの稲垣選手と、英国のプレミアシップに参戦するために一昨日渡英したNTTコムのアマナキ・レレィ・マフィ選手でしたよね。
両チームの入場です。帝京大学の赤とパナソニックの青、ジャージはっきりしているチームの試合は見ていて分かりやすいですからねぇ。
試合前の国歌斉唱。こちらは見ているだけですが気持ちが高ぶりますね。
写真は、帝京の選手がボールを持って走ってますが、試合開始から5分間はパナソニックの独壇場、5分間で2トライ2ゴール、この間、帝京の選手は、ボールを触ることができませんでした。大一番の立ち上がり、やはり経験のある社会人チームの方が有利なんでしょうねぇ。帝京も接点でしっかり止めているのですが、パナソニックの速い展開にジリジリと後退、外から見ていると、パナソニックは順目にボールをまわす練習をしているかのようでした。この2トライのあと、帝京の選手も硬さがとれ、徐々にアタックする機会が増え、19分に、松田選手がペナルティゴールを決めて3点を返しました。
この得点以降、試合が締まってきました。とにかく、両チームともミスと反則が少ない、レフリーの笛が吹かれる回数が極端に少ない試合でした。特に帝京は少ない、前半「0」、後半も「2」でした。一方、パナソニックは、前半「8」、後半「3」で、前半に得点を重ねて突き放せなかった理由がここにありそうです。
あと、帝京は接点にかける人数も少なかったし、倒れた選手が立ち上がりラインに戻るリロードも早かった。トップリーグのチームでも、なかなかできていないプレーです。これでは、学生はなかなか勝てないと思います。
帝京は、パナソニック相手によくファイトしてました。何度もいいタックルを見せていましたし、アタックでも、何度もパナソニックの裏に出てました。得点は大きく開いてしまいましたが、帝京のプレーはその得点差を感じさせない良い内容だったと思います。
その帝京のプレーの芽を摘んでいたのが、SOのバーンズ選手とロックのヒーナン選手の二人、特にヒーナン選手は、見ているほうが「まただよ」って言ってしまうほど、ピッチを駆け回ってタックルしまくってました。バーンズ選手はここっていうところで、ディフェンスの裏に出てくる帝京のアタックをつぶしてました。
バーンズ選手は、ディフェンスだけじゃなくて、アタックでも何度もいいプレーを見せてくれましたね。流れているのに、相手の裏に出られるバーンズ選手のラン、本当に不思議です。後半、山田選手の幻のトライ(TMOでトライが認められず、ノッコンの判定でした)に繋がるキックパスも凄かった、体は左を向いているのに、キックは右という神業。
そうそう、下の写真のベン・マッカルマン選手も、アタックもディフェンスもいい動きでしたね。
内田選手も以前より動きがよくなったような気がします。ポイントからの球出しの速さが変わったんじゃないかな。
それにしても、両チームとも良いスクラム組んでますね。
バーンズ選手はこんな感じで、帝京のディフェンス網を切り裂いてました。
そうそう、ミスと反則が少ないと書きましたが、後半も極端に笛が少なかったですね。プレー時間が長くて面白かったですね。やってる選手たちは大変だったと思いますけどね。バーンズ選手も足つってたもんね。
ということで、7トライのパナソニックと2トライの帝京、49対15でトップリーグチャンピオンが勝利しました。
先日引退した大西選手もつぶやいてたけど、帝京はトップリーグベスト8には入れるくらいの実力はあると思う。いっそのこと、大学選手権抜けてトップリープに入っちゃえばいいのに。帝京大学は、1年の竹山選手が楽しみですね。ディフェンスが良くなればJAPANも確実に狙えると思う。
パナソニックは、外人選手のことばかり書きましたが、日本人選手も良かったです。ベテランの怖さを見せた北川選手、抜群の身体能力を見せた山田選手、山田選手のトライラインに飛び込む瞬間に、咄嗟に相手からボールを隠すプレーなんて、やっぱ凄い、もちろん、プロップらしからぬ稲垣選手の動きもさすがって感じでした。
ということで、稲垣選手はやっぱり流血。後半開始7分の林選手のトライのあと、バーンズ選手のゴールキックの後ろで止血処置してました。そりゃ、まだくっつかないよね、3週連続流血ですからね、傷口も開くよな....。
後半13分に交替出場のJP・ピーターセン選手。この日が日本で最後の試合ですね。この後、古巣のシャークスに合流、今秋は、イングランドに渡って、レスタータイガースに移籍します。ん~、来日3年目でチームにフィットしてきたところなのに残念ですな。サインボール入手しておいて良かった。
ということで、この試合、録画もしてあるので、今度ゆっくり復習して、細かいプレーを確認したいと思います。
2019年ワールドカップブース。やっぱり、五郎丸選手人気にあやかってか背番号は「15」なのね。真ん中に置かれているボールは、例のSOUTH AFRICA戦で実際に使用されたボールなんだそうです。
帝京ラグビー部、おまえもかっ。ここにも、ゆるキャラマスコット。ググったら、名前は「てぃーぼー」、帝京大学のマスコットなんだそうな。それにしても、ラグビー部のジャージ着てるよね?
今年からは、スーパーラグビーがあるので、シーズンが一年中になります。ということで、サンウルブズの初戦は、27日土曜日のライオンズ戦、今から楽しみです。