O-X-O / Resonance Vox ― 2016/03/18 06:55
フィリップ翁じゃない、頭から...。
「おやつ」聞いて和んだ気持ちにガツンときたぁ。しかも、前作「PANDO-RA」はラテンハードフュージョンだったのに、この1枚ときたら、のっけからポリリズムとクソ重いスラップベース、なんてこった、24年前に聴けなかったことが悔やまれる...。
続く2曲目はベースのポリリズムの上に、シンセかと思いきや、これ、スティール・パンじゃない。それに続くギターのさわやかなコード、そしてやっぱりこの曲もフィリップ翁の影がちらほら...。3曲目はStickのパターンから始まる...、やっぱり、フィリップ翁だ...結局、SPICE OF LIFEからの流れは続いていたのね。
一方で、5曲目みたいな、アコースティックギターとパーカッションのデュオも...まぁ、これの延長が「おやつ」につながるってことね。で、また、ハードな曲が続くと、それにしても、次の曲も4人でやりたい放題って感じだな。でも、この曲が一番フュージョンぽいか?
8曲目のネイティブ・サンの峰厚介さんのSax参加の曲も、昨年来日したメル・コリンズさんが復活したクリムゾンみたいだ。
最後の曲の牡丹の花もスペーシー(死語か...)で現像的な感じも好き。4人での演奏が終わった後のピアノとコーラスになる展開、これ何気にレイラの世界観だな。
このバンド、パーカッションがいるので、カルテットだけど、基本はギター、ベース、ドラムスのトリオだもんな...てことは、MOBO3⇒SPICE OF LIFE⇒RESONANCE VOX (このアルバムのバンド名ね)⇒ESPRIT⇒MO’BOP⇒TRICOROLL⇒SPINNING GLOBEとトリオ街道まっしぐらですな。途中、オーケストラとの競演とか挟んでるけど、結局はトリオ好きなんだ香津美さん。あと、何度も書いてるけど、フィリップ翁の後を継げるのは、世界でも香津美さんだけだな。
収録曲は以下の10曲
01.Unlucky Heaven (渡辺香津美)
02.Dream Invader (渡辺香津美)
03.Wise Up (渡辺香津美)
04.Renu (バカボン鈴木,渡辺香津美)
05.Saicoro (渡辺香津美)
06.O-X-O (渡辺香津美)
07.Amapola Negra (渡辺香津美)
08.Ya tokot Ya (八尋知洋,渡辺香津美)
09.Cyber Pipeline (渡辺香津美)
10.牡丹の花 (バカボン鈴木)
まとめて買ったResonance Voxのアルバム、まとめて書こうと思ったんだけど、このアルバムがあまりによかったんで、結局1枚で書きました。ほんと、いいアルバムだ...。
ところで、ベースのバガボン鈴木さん、ずーっと、天才バカボンの「バカボン」だと思ってたら宮本武蔵のバガボンドの「バガボン」だったんですね。英語表記が、Vagabondeになってたんで、てことで「放浪者」って意味だったんですな。ちなみに、英語だとVagabondで「e」いらないんだけど、何でついてんだろう?フランス語か?ググったら、「e」が付くと女性名詞になっちゃうんだよね...誤植か?あと、バカボンさんの公式ホームページ見たらクリムゾン好きだってことがわかった、てことは、このバンドがクリムゾンぽいのは香津美さんのせいではなく、バカボンさんのせいか...?