トップリーグ 2016-2017 第9節2016/10/30 08:03

 秩父宮に行ってきた。やっぱり、近いから楽だわ...。

 さて、1戦目は、キヤノンイーグルスと宗像サニックスブルースの試合。キヤノンはここまで、2勝6敗といまひとつ、前季は6位と良かったのですが...先週もパナソニックとの試合で、いいアタックをしてたんですけどね...。サニックスは今季初、というか、前季は下位リーグにいたので、試合を見るのも久しぶりです。今季は4勝4敗、トップリーグ復帰初年度で中位につけていて、ある意味快進撃です。
トップリーグ 2016-2017 第9節
 キヤノンは、先週より動きが良かったですね。ウィリー・ルルー選手をSOに、宇佐美選手の故障で、先週はベンチ入りがなかった元JAPAN主将の菊谷選手も先発。先週は、リザーブだったアダム・トムソン選手もこの日は先発。こういった、ポジションやメンバーの入れ替えが功を奏したのか、序盤から畳み掛けるように得点を重ねました。前半だけで3本、後半も2本のトライ、いろいろ事情もあったとは思いますが、監督の采配の勝利って感じがしました。
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 一方、サニックスは、試合序盤こそスクラムで押し込まれたり、フォワードで遅れをとったのですが、徐々に修正してました。まぁ、難をいえば、ラインアウトが安定しなかったとこかな。
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 それにしても、サニックスのラグビーは面白い。最短距離を、縦に縦に突いてくる。そしてそのスピードも早い!最短距離でボールを繋いでくるので、どうしても、オフロードパスが多くなるのですが、スタッツを見たら、キヤノン8に対して15とほぼ倍。特に、バックスの選手だけじゃなくて、フォワードの選手も走る走る。特に目立ってたのは、ウイングで目の前にいたってこともあるのですが、アジア枠のアンドリュー・エブリンハム選手。とにかく、スピードが凄い、そして、距離も長く走ってました。ゲインメーターはダントツの116、この試合の出場選手中で1番、2位の選手の倍の距離でした。
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 一番手前を走っているのがエブリンハム選手、どちらかというとひょろっとした体格なのですが、人にも強かったですね。そういえば、サニックスは、キックもほとんど蹴らないんですね。徹底したランニングラグビー、いや、ホント面白かったです。
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 キヤノンは、今週も原田選手がキレキレでした、とにかく、足が速い、そして小さいのに強い、って言うか、そのすばしっこさをうまく生かして自分のプレーをものにしているんだと思います。そして、やっぱり、菊谷選手ですね。今年36歳、まだまだやれますね。昨日はロックで出場していたのですが、まるでバックローのような動きで、ボールを持てば必ずゲインをする、守っても献身的にタックルに入る、いや、ホント、ラグビープレーヤーこうあるべきって感じでしたね。とにかく、要所のポイントには必ず彼がいました。
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 で、こういうプレーヤーが一人いると、アダム・トムソン選手見たいな、インパクトプレーヤーが生きるんですね。トムソン選手も先週より、明らかに動きよかったですもんね。昨日も楽しそうにプレーしてましたもんね。菊谷選手みたいな、選手がいてくれると、余裕を持ってプレーできるので、無理しないって感じなんだと思います。
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 ということで、この日は、前半の1トライのみ。ランニングラグビーがうまく機能しなかったって事なのかな?それにしても、本当にサニックスのラグビーは面白かった。残念なのは、ジェイミー・ジェリー・タウランギ選手のイエローカード2枚によるレッドカード...これ、もったいなかったです。
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 35対5、トライ5本、快勝といってよいですね。チームの強みを生かして勝った試合でした。
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 2戦目は、NECグリーンロケッツと神戸製鋼コベルコスティーラーズの試合。NECはここまで、2勝1分5敗。何試合か見ていますが、アタックもディフェンスもどこかちぐはぐで、これまで、よくなかったです。一方、神戸はパナソニックに負けた1敗だけ。現在3位、得点だけでいったら2位、圧倒的な攻撃力で、この試合どう考えても、神戸製鋼の試合だったはずなのですが...。
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 序盤から激しく攻めるのは神戸、NECは防戦一方。NECゴール前で、開始4分に神戸の攻撃で、この日SOで先発のイーリ・ニコラス選手が怪我で退きます。で、ここから、少しずつ神戸の歯車がくるい始めます。とはいえ、先制したのは、やっぱり神戸。ライン際での木津選手の縦突進から、フレイザー・アンダーソン選手のトライ。二人とも、スピードにのったいいランでした。
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 ところが、この日のNECは違いました。特に目だってたのは、スコット・ヒギンボッサム選手とジョーダン・ペイン選手、この二人の外国人選手がこの日はいい動きしてました。というか、この二人のプレーがチームにフィットしていたように思います。とにかく、チャンスボールだと思うと、ヒギンボッサム選手がいるって感じでした。というわけで、NEC最初のトライもヒギンボッサム選手でした。
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 このトライの後のキックオフボールを、神戸製鋼のジャック・フーリー選手がチェイスし、ボールを繋いで山下選手がトライをあげたので、この試合、シーソーゲームになるのかなと思っていたのですが...。
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 NECの司令塔の田村選手(下の写真の真ん中にいる選手、ちなみに、その横を走っているのがヒギンボッサム選手ですね)、さすがでした。このトライの後、2本のペナルティゴールを決めて逆転、ライン攻撃では、イーリ・ニコラス選手が抜けたためフルバックの位置に入った山下選手を狙って、徹底的なハイパント攻撃。JAPANとSUNWOLVESでの経験が、この落ち着いたプレーを生んだんだと思います。
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 前半、NECが4トライ、神戸が2トライで、NECが32対12とリードして折り返し。後半に入って、神戸が2トライを返して、8点差まで詰め寄りました。で、ここからが、これまでのNECと一味違いました。何がいいって、タックル。NECといえば、ディフェンスのチーム、昨日は、ディフェンスのNECが戻ってきました。後半に入った神戸のインパクトプレーヤーのトニシオ・バイフ選手や、中島ヴァカウタ・イシレリ選手を確実にダブルタックルで止めてました。最後の、神戸製鋼の攻撃でのNECのディフェンス、ホント、しびれるくらい凄かったです。
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 そうそう、NECはリオオリンピックのセブンズで活躍した後藤選手も良かったですね。後藤選手、とにかく、足が速い。前半に抜群のスピードであげたトライだけでなく、キックオフのプレッシャーなど、とにかく、走り回ってましたね。
 ということで、トライ数は4本ずつと一緒ですが、田村選手のブーツが稼いだ得点で、NECがリードを守りました。38対24、自分が今季見たNECの試合の中で一番のできでした。
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 やっぱり、試合開始直後のイーリ選手の交代が痛かったですね。自分たちでも分からないうちにリズムを崩してしまったんじゃないかな...。それでも、トライをしとめるその攻撃力は、やっぱり神戸でした。
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 挨拶の後に、細田選手のリードで観客とコールするとは思いませんでした。神戸に勝てたの、ムッチャうれしかったんじゃないですか。先にも書きましたが、前季も含めて、久しぶりに強い、NECを見ました。ウインドウマンスを挟んだ後半戦、昨日の勢いで勝って欲しいですね。
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 ということで、来週末はJAPAN vs ARGENTINAのテストマッチ、そのあと、JAPANは欧州遠征に出ます。今回は、ノンキャップの選手が32名中17名、新生JAPANが2019年ワールドカップに向けて走り出します。

 来週も秩父宮じゃぁ!!