バッタを倒しにアフリカへ2017/07/03 07:03

 クマムシ博士こと堀川大樹さんのTwitterの書評を見て読んでみようと思ってたんだよね...そしたら、あれよあれよという間に自分のTwitterはこの本の話題で溢れてた。ん~、出遅れた感満載の中、バッタ博士こと前野ウルド浩太郎さんの「バッタを倒しにアフリカへ」を読んだ。それにしても、この表紙の写真...インパクトありすぎじゃね?
バッタを倒しにアフリカへ
 ファーブルにあこがれて昆虫学者を目指したポスドクの著者が、モーリタニアにサバクトビバッタを退治しに行くって話しなんだけど、どのエピソードも面白すぎ。ちなみに、一つのエピソードが短く簡潔に書かれているので、とっても読みやすい。まぁ、日本人にはほとんど知られていない、アフリカのモーリタニアでの話し面白くないわけが無いですな。それにしても、サバクトビバッタ研究所所長のババ所長や、運転手で雇ったディジャニさんとのエピソードは、人種を超えた人の優しさを感じましたね。とにかく、面白くて、ちょっと泣けちゃういい本です、お勧めの一冊です。
 自分は、サバクトビバッタの「群生相」と「単独相」の違いや、「群生相」の農作物への被害は子どものころ(40年以上前のことです)から知っていたので、とっくに解決策が開発されていると思っていたのですが、今なお、東京から13,000km離れたアフリカの地ではバッタ被害と戦ってたんですね。そして、年間400億円以上の被害があるって聞いてちょっと驚きました。筆者の登場が、日本でのこの事実の再認識に役立つといいですね。

 ところで、筆者とディジャニのエピソード、香港で仕事していたときの現地法人のスタッフとのことを思い出しちゃいました。2人で「0」から一緒に仕組みを構築していくの、ムチャクチャ大変だったけど、面白くて楽しかったなぁ。しばらく会って無いけど、元気にしてるかなぁ...。

 そういえば、自分も生物の勉強したくてそういう大学に行ったんだよね...とはいえ、筆者と違ってフィールドワークは好きじゃなくてインドア派だったので、すり潰したり、切り刻んだりするほうの道を選んで、さらには、ドロップアウトして今はしがないサラリーマンだもんね...ん~。