トップリーグ 2017-2018 第12節 ― 2017/12/19 07:03
やっぱり、熊谷は寒かった...
熊谷陸上競技場は、上州のからっ風が強く吹いていて、陽射しは暖かかったのにムチャクチャ寒かった。そんな中、熱い2試合をみてきた。

1試合目は、東芝ブレイブルーパスと近鉄ライナーズの試合、近鉄はレッドカンファレンスの最下位、今季、いまひとつ元気がありません。一方、東芝は、立ち上がりこそ、調子が良くなかったのですが、後半に向けて徐々に調子を上げています。今季は、現在、カンファレンス3位、この試合と、次のサントリー戦で勝ち点「5」をそれぞれ獲得して、トヨタ自動車が神戸製鋼に負ければ、カンファレンス2位通過となります。トヨタの勝敗如何だけど、まずは、2試合勝たないとなりません。

そんな大事な試合、東芝が序盤から畳み掛けます。前半は、近鉄を無得点に抑えての6トライ、楽勝だと思ったんですけどね...。まぁ、前半は良かったですよ。この日MOMの小川選手がいい動きしてました。ゴールはさすがに風が強かったせいもあって6本蹴って2本しか成功しませんでしたが、インターセプトと、ラックサイドを突いた技ありのトライを2本決めました。もちろん、ゲームコントロールも良かったです。

近鉄は、いまひとつ、何をしたいのかがハッキリしなくて、ラック、モールからの球出しは遅い、ラインにスピードが無くて、いいところがありませんでした。ディフェンスも、東芝の選手に簡単に抜かれてましたし、とにかく、アタックもディフェンスもピッとしたところがまったくありませんでした。

そんな中、東芝は体を当てて、まさしく、ガツガツといった感じの調子の良かったころを髣髴させるいいプレーが随所にみられました。フォワードもバックスも体を張ったプレーをみせてくれましたね。とにかく、基本が良い、細かい話になりますが、キャプテンのカフィのダウンボールはとにかく綺麗で丁寧、どんな体制であっても、確実にハーフが取りやすい位置にボールを置いてました。

ということで、前半は良かったんですけどね...。後半は、近鉄に押されちゃってました。近鉄が良かったというよりも、東芝が悪かったのかな...前半大量に点をとったので、無理しなかったのかも知れませんが、とにかく、近鉄にやられっぱなしでした。で、フィジー出身でフォースに所属していたセミシ・マシレワ選手の縦突破と個人技で2本のトライを謙譲してしまいました。近鉄は、早くからマシレワ選手を軸にして攻撃を組み立ててたらもっといい試合になったんじゃないかなぁ。

で、東芝は後半、リザーブの交替選手が入ってから息を吹き返しました。大野選手、リーチ選手は交替で入ってすぐに体を張ったプレーでチャンスをつくり、藤原選手、石井選手が快速を飛ばして3トライを追加して近鉄を突き放しました。後半30分間は前季からのダメだったときの東芝が出ちゃってましたね。安定したプレーができないと厳しいような気がします。まぁ、前半で勝ちが決まっちゃったってのもあるかもしれませんけどね。

51対14、東芝の快勝だったんだけど、どうにもスッキリしない試合でした。
2試合目は、パナソニックワイルドナイツとリコーブラックラムズの試合。両チームとも応援してるので良い試合を期待してました。今年、リコーのディフェンスが良いので、それがパナソニックにどこまで通用するのかが、この日の試合のキモですね。

先制したのはパナソニック、ヒーナン選手のスピードのあるランでリコーディフェンスを振り切ってのトライ。この後、パナソニックの独壇場になるかと思いきや、リコーが良いアタックを繰り返し、最後はウイングの渡辺選手が14分にトライ。ここまでの、リコーはパナソニックとアタックディフェンスともに互角に渡り合ってました。今季、カンファレンス3位は伊達じゃありませんでした。

と、ここまでは良かったんですよ、ここまでは...。このあと、16分に松田選手のトライ以降、パナソニックの独壇場、5分に1本の割合でトライを量産されてしまいました。リコーも決して悪くなかったと思うんですけどね...パナソニックが上手すぎました。チャンスのときの集中力はすごすぎます。

リコーも決して悪くなくて、ディフェンスは綺麗でしたし、アタックも全員の意思統一が取れていて、迷いの無い試合運びでした。きっと、他のチームだったら通用してたんでしょうけどね...ほんの少しの遅れ、ズレでパナソニックに差し込まれてチャンスの芽を潰されてました。

パナソニックは、相手ゴール前までボールを運んだら必ず獲って帰ってました。そのあたり、やっぱり試合巧者というか、試合の機微が分かっているスマートなチームですね。

で、前半は45対7とパナソニックの大勝のペース。このまま、後半もパナソニックが得点を重ねて突き放すのかと思っていたのですが...。

なんと、後半は1試合目と同じような流れに...。

パナソニックも、前半で試合が決まったので、後半は力を抜いていたんですかね。後半は、22分に交代出場した平野選手がトライするまで、どちらも得点なし。リコーは、ラインアウト、スクラムのセットプレー、ラインアウト後のモールは確実にパナソニックを抑えていたんですけどね。ラックとか、ボールが動き出したときのフォローはパナソニックのほうが数段上でしたね。これが、試合を決めたってことですね。

50対7、パナソニックの大勝でした。一方のリコーは、カンファレンスの2位以上となることはできませんでした。リコーは、12節が終了した時点で勝ち点で言えばリーグ全体で5位、最終節の勝敗によっては、例年であれば、プレーオフ進出の4位以内に入ることができる位置にいます。そういう意味で、前にも書いたけど今年のカンファレンス制はなんか納得いかない。

それにしても、古豪復活の兆しがみえてリコーファンとしては、うれしい限りです。
この日もパナソニックとリコーのアクリルキーホルダーのガチャをやりました。
パナソニックは、この日、何度も相手を押し返す鋭いタックルを見せてくれたベン。ガンター選手。彼は、まだ20歳、JAPANも狙えるんじゃないかなぁ...狙ってほしいなぁ。

リコーは、タマティ・エリソン選手。先週の試合で傷んじゃったのか、この日の試合はノンメンバー。タマティ選手の飄々としたキレのあるプレーが自分は好き。

ということで、今週末は今季最終節、リコーは秩父宮でキヤノンとの試合。最後は勝利で終えてほしいなぁ。