Out-Takes GUITAR WORKSHOP Vol.2 LIVE ― 2020/04/17 07:57
4年前にもこのブログで紹介した「GUITAR WORK SHOP Vol.2 LIVE」のアウトテイク集を買った。
前にも書いたけど、当時リリースされたのは、1978年10月20日と21日に六本木のピットインで行われたライブのうち、2日目の21日に演奏されたうちの5曲だけ、17年前にこの2日間のライブを全曲収録したCDがビクターさんから発売されたんだけど、いまや中古でも2万円を超えて入手困難な状態。そんな中で、少しでもこうやってリリースしてくれると、当時を知るファンとしては嬉しいですね。で、今回、リリースされたのは初日の演奏のうちの5曲、この後、もう一枚出るので、当日演奏された16曲のうち10曲は改めて聴くことができるってことですね。
ちなみに、この日演奏された曲は以下の16曲。
Bamboo Bong、Rainbow in Your Eyes、RHYTHM ROAD、この3曲は大村憲司さん、I Believe in You、RED BARON、Central Park、この3曲は秋山一将さん、Lady Violetta、Day Dream、Glass Dolphins、Out Of Blue、この4曲は森園勝敏さん、Mellow Syndicate、Please Send Me Someone To Love、Corkscrew、この3曲が山岸潤史さんで、Another Star、Samnba De Unity、Okie Dokie Stompの3曲が4人全員での演奏でした。
01 Bamboo Bong
大村憲司:Guitar、村上"PONTA"秀一:Drums、小原礼:Bass、坂本龍一:Keyboards、ペッカー:Percussion
この曲は、いろんなバージョンを聴いてるけど、この演奏が一番カッコいいんじゃないかなぁ。ミドルテンポの曲なんだけど、リズムがもったりするところも無く、緊張感の中でも楽しんで演奏してるのが伝わってくる。ちなみに、ポンタさんがこの曲が一番緊張するって何かのインタビューで言ってたな。でも、このときの演奏は本当にカッコいいのだ。
02 I Believe in You
秋山一将:Guitar、村上"PONTA"秀一:Drums、小原礼:Bass、笹路正徳:Keyboards、横山達治:Percussion
サンバに4ビートにとリズムが何度も切り替わる曲。それにしても、ポンタさんと小原さんのビートは凄いな、このスピードでリズムがよれることも無くキープできるのってプロだから当たり前だけど、やっぱ凄いと思う。20代後半で勢いのある演奏が詰まってる曲ですね。秋山さんのジャジーなギターはもちろんだけど、笹路さんのエレピソロもムッチャカッコいい。
03 Lady Violetta
森園勝敏:Guitar、村上"PONTA"秀一:Drums、小原礼:Bass、坂本龍一:Keyboards、ペッカー:Percussion、中村哲:T.Sax
いわずと知れた名曲ですね。この曲も四人囃子、プリズムといろんなバージョンがあるけど、この曲も名演だ...。やっぱ、リズム隊の演奏が安定してるってのが大きいんだな。森園さんの泣きのギターがいい感じだし、教授のエレピもカッコいい。YMO結成前の教授の演奏、おしゃれでカッコいいと思う(山下達郎さんのIt's A Poppin' Timeの演奏なんて抜群ですよ)。
04 Mellow Syndicate
山岸潤史:Guitar、村上"PONTA"秀一:Drums、小原礼:Bass、難波弘之:Keyboards、ペッカー:Percussion
スローなレゲエですな。レイドバックした感じが出てますね...何度も書くけど、リズム隊がしっかりしてるから、どんなリズムの曲でも安心して聴けますね。山岸さんのワウ(オートワウかな)のギターソロがカッコいい、あと、後半のソロは何気でブルースフィーリング溢れてます。そんでもって、この曲はキーボードの難波さんが、シンセにエレピにと活躍してます、エレピソロカッコいいもんね。で、極めつけは、ペッカーさんですね、日本人で、このグルーブを出せるのペッカーさんくらいなんじゃないかなぁ?特に、ティンバレスのフィルがカッコいい。
05 Samba De Unity
森園勝敏、秋山一将、大村憲司、山岸潤史:Guitar、村上"PONTA"秀一:Drums、小原礼:Bass、笹路正徳、坂本龍一:Keyboards、ペッカー:Percussion
全員による演奏。サンバのリズムに乗って楽しそうに演奏する感じが伝わってきますね。それぞれの演奏より、皆で演奏するほうがリラックスできたのかな。ギターソロの順番は、森園勝敏⇒秋山一将⇒大村憲司⇒山岸潤史の順で、ロック⇒ジャズ⇒ブルースとそれぞれの個性が出てます。憲司さんと山岸さんは二人ともブルースがルーツだけど、微妙にニュアンスが違いますね。キーボードソロは、最初のエレピが笹路さん、後のピアノが教授ですね、笹路サンはおしゃれ、教授はちょっとジャズを意識した感じかな。
ちなみに、この曲の作曲は、Roland Princeさんっていうアメリカのジャズギタリストなんだけど、この方のオリジナルもおしゃれでカッコいいので、YOUTUBEで探して聴いてみてね。Rolandさんのギターもいいけど、ベースがいい感じなんだわ。
とにかく演奏技術が高くて、勢いがあるのに安定してる、ここに当時の日本の音楽シーンを牽引していた若者の音が凝縮されてて、後世まで残すべき名演だと思う。また、全曲再発されないかなぁ...。