リポビタンDチャレンジカップ2021 JAPAN vs AUSTRALIA2021/10/25 07:45

 パリのワールドカップまで後2年、前回大会同様のベスト8をキープして、かなわなかったトーナメント突破をするためにも大事なウインドウマンス。南半球のラグビーチャンピオンシップに参加しているNEW ZEALAND、AUSTRALIA、ARGENTINA、SOUTH AFRICA、北半球の6ネイションズに参加しているENGLAND、WALES、SCOTLAND、IRELAND、FRANCE、ITALYと比べるとTEST MATCHの経験値として圧倒的に不利なJAPAN、この秋を入れてもワールドカップまで後4回のウインドウマンス、1試合たりとも手を抜けませんね。とはいえ、前回大会以降、Tier1の強豪国が試合を組んでくれるようになったのは、強化が成功しているってことですよね。

 ということで、この日のメンバーは以下。
 01 稲垣 啓太 埼玉パナソニックワイルドナイツ (36)
 02 坂手 淳史 埼玉パナソニックワイルドナイツ (23)
 03 具 智元 コベルコ神戸スティーラーズ (15)
 04 Jack CORNELSEN 埼玉パナソニックワイルドナイツ (2)
 05 James MOORE NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安 (10)
 06 Ben GUNTER 埼玉パナソニックワイルドナイツ (-)
 07 Pieter LABUSCHAGNE ◎ クボタスピアーズ船橋・東京ベイ (10)
 08 姫野 和樹 トヨタヴェルブリッツ (18)
 09 流 大 東京サントリーサンゴリアス (24)
 10 松田 力也 埼玉パナソニックワイルドナイツ (25)
 11 Siosaia FIFITA 花園近鉄ライナーズ (2)
 12 中村 亮土 東京サントリーサンゴリアス (26)
 13 Timothy LAFAELE コベルコ神戸スティーラーズ (25)
 14 Lomano Lava LEMEKI NECグリーンロケッツ東葛 (15)
 15 Semisi MASIREWA 花園近鉄ライナーズ (1)

 16 庭井 祐輔 横浜キヤノンイーグルス (8)
 17 Craig MILLAR 埼玉パナソニックワイルドナイツ (2)
 18 Asaeli Ai VALU 埼玉パナソニックワイルドナイツ (16)
 19 徳永 祥尭 東芝ブレイブルーパス東京 (12)
  ※LEITCH選手が怪我のため、前日に徳永選手に変更になりました。
 20 Tevita TATAFU 東京サントリーサンゴリアス (5)
 21 齋藤 直人 東京サントリーサンゴリアス (2)
 22 田村 優 横浜キヤノンイーグルス (65)
 23 Dylan RILEY 埼玉パナソニックワイルドナイツ (-)
 先発の15人のキャップ数の合計が232、23人全員で342。ノンキャップ2名、キャップ数一桁台の経験の浅い選手が7名とパリまでの2年間で経験値を上げて今後のJAPANの中心に育って欲しいメンバーが約半数を占めています。この試合、自分はロックのCORNELSEN選手、この試合で初キャップのGUNTER選手、RIELY選手、あと、春の遠征でWALESのBIGGAR選手を片手でぶん投げたTATAFU選手に注目したいと思います。ベテラン組ではSOの松田選手に期待ですね。

 対するAUSTRALIAのメンバーは以下、昨季トヨタに在籍していたキャプテンのHooper選手、NECに在籍していたKellaway選手、所属先「花園近鉄ライナーズ」のCooper選手と日本で活躍されているおなじみの選手がいるのは嬉しいですね(ちなみに、サントリーに在籍しているSean McMahon選手、Samu Kerevi選手、パナソニックに加入したMarika Koroibete選手は今回参加していません。)
 01 James Slipper (ACT Brumbies) (110)
 02 Folau Fainga'a (ACT Brumbies) (21)
 03 Taniela Tupou (Queensland Reds) (35)
 04 Izack Rodda (Western Force) (30)
 05 Matt Philip (Melbourne Rebels) (19)
 06 Rob Leota (Melbourne Rebels) (2)
 07 Michael Hooper ◎ (NSW Waratahs) (115)(トヨタヴェルブリッツ)
 08 Rob Valetini (ACT Brumbies) (14)
 09 Nic White (ACT Brumbies) (43)
 10 Quade Cooper (花園近鉄ライナーズ) (74)
 11 Andrew Kellaway (Melbourne Rebels) (9)(NECグリーンロケッツ)
 12 Hunter Paisami (Queensland Reds) (11)
 13 Len Ikitau (ACT Brumbies) (9)
 14 Tom Wright (ACT Brumbies) (6)
 15 Reece Hodge (Melbourne Rebels) (53)

 16 Connal McInerney (ACT Brumbies) (-)
 17 Angus Bell (NSW Waratahs) (12)
 18 Allan Alaalatoa (ACT Brumbies) (50)
 19 Darcy Swain (ACT Brumbies) (9)
 20 Pete Samu (ACT Brumbies) (15)
 21 Tate McDermott (Queensland Reds) (11)
 22 James O'Connor (Queensland Reds) (57)
 23 Jordan Petaia (Queensland Reds) (14)
 AUSTRALIAもキャップ数の少ない選手は6人、先発のキャップ数が551、全員だと719ですからね、JAPANの約1.8倍だもんなぁ...やっぱり、ラグビーチャンピオンシップのようなグループにJAPANも参加して経験値をあげたいですね。

 立ち上がりからJAPANが良く守ってたんだけどなぁ...CORNELSEN選手の体を張ったセービングからボールを奪うシーンなんてのもあったんですけどね。6分にペナルティを重ねて、最後は中央でCooper選手のオフロードパスがウイングのWright選手に渡ってそのままトライ。姫野選手がケアしてたんだけど一歩届きませんでした。Cooper選手がコンバージョンを決めて0-7、AUSTRALIAが先制しました。
 やっぱり、AUSTRALIAの圧は凄いですね。JAPANも良くタックルで止めてはいるんですけどね。タックルが良いと言えば、15分にAUSTRALIA陣で中村選手のタックルからペナルティを誘い、松田選手がゴールを決めて3点を返しました、これで3-7。
 あと、AUSTRALIAはフォワードのセットプレーへのプレッシャーも凄いというか上手いです。JAPANはマイボールのラインアウト、スクラムで何度も押されちゃってました。その後もプレッシャーを掛けられてAUSTRALIAのPetaia選手が追加のトライ、ゴールも決まって3-14。
 でも、このままズルズルといかないところが前回ワールドカップからのJAPAN、このトライのあとのキックオフでJAPANはマイボールを奪って粘り強くボールをキープし、最後は松田選手のキックパスがレメキ選手に繋がってトライ、難しい位置のコンバージョンも松田選手が決めて10-14と点差を詰めました。
リポビタンDチャレンジカップ2021 JAPAN vs AUSTRALIA
 このあと、30分過ぎにGUNTER選手がジャッカルでノットリリースボールのペナルティを誘って松田選手がゴールを決めて13-14と1点差に。このとき、レフリーの笛が鳴る前にGUNTER選手がボールを取って前に出たんだけど、これが抜けてればトライでしたね。
 前半終了間際、AUSTRALIAが怒涛の攻撃であっという間にJAPANの22mラインを超えて来て、JAPANもタックルで凌いでいたのですが、最後はノットロールアウェイの反則で、Cooper選手がゴールを決めて13-17で折り返しとなりました。
 JAPANは良く闘っているとはいえ、AUSTRALIAがフォワードのセットプレーで有利に立っている分苦戦している感じの前半でした。
 
 後半開始早々にAUSTRALIAのTupou選手がトライ。Tupou選手はスクラムだけでなく、175cm、135kgという体躯にもかかわらずランもパスも上手い。あの体躯で走られたらなかなか止められないですね。ゴールは外れて13-22。このあとも、AUSTRALIAの圧が凄かった、JAPANは防戦一方、何度か凌ぐ場面もあったのですが、後半10分にLeota選手にトライを決められてしまいました。今回もゴールは外れて13-27。
 このあとのキックオフで、AUSTRALIAがオフザゲートの反則、松田選手のペナルティゴールが決まれば点差が詰められたんですけどね...でも、このあと、中村選手が決めてくれました。Cooper選手からPaisami選手へのパスをインターセプト、そのままゴールポスト真下にトライ、田村選手のゴールも決まって20-27。中村選手完璧に狙ってましたね。このトライで、JAPANにやっとリズムが戻ってきました。AUSTRALIAボールのスクラムを押し込んでペナルティを奪って前へ、ここからしばらくは拮抗した時間が続きました。双方ペナルティで、Cooper選手のキックは失敗、田村選手のキックは成功で23-27と1トライで返せるところまで詰め寄りました。
 それでも最後まで攻撃の手を止めないAUSTRALIA、最後はペナルティからのラインアウトでモールを押し込みダメ押しのトライ。ゴールは外れて23-32と、また点差を広げられたところでノーサイド。さすがに、現時点でのランキング3位、簡単には勝たせてもらえませんな。
リポビタンDチャレンジカップ2021 JAPAN vs AUSTRALIA
 さて、この日の自分のMVPは前回のワールドカップで出場機会のなかった徳永選手、リザーブとして途中出場でしたが、ジャッカルはもちろん、相手ボールをもぎってマイボールにするなど、ピンチをチャンスに切り替える場面を何度も見せてくれました。現キャプテンのLABUSCHAGNE選手、前キャプテンのLEITCH選手、この日初キャップのGUNTER選手、姫野選手にTATAFU選手に、この日大活躍の徳永選手と、JAPANはフォワード第3列が充実してると思います。

 ということで、これまでのAUSTRALIAとの対戦で最小の得点差での敗戦、確実に強くはなっていると思います。やっぱ、試合をこなして経験値を上げないとね。で、次は2週間後のIRELAND戦、この試合も楽しみですね。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック