10年ぶりの歌舞伎 ― 2024/06/19 07:13
六月大歌舞伎を観に行ってきた。
歌舞伎を観に行くのは10年ぶりでした。ついこの間だったような気がしていたのですが、もう10年も経ったんですな...。

お目当ては、中村獅童さんの御子息の初代中村陽喜くんと初代中村夏幹くんの初舞台。すでに、歌舞伎が大好きってことでメディアで何度も取り上げられてる兄弟だからね、茶目っ気たっぷりで愛らしい顔(二人ともお父さんにそっくりだけどね)ということで、そのかわいらしい姿を観にね。

二人が出演する題目は魚屋宗五郎(妹が無実の罪で手討ちになったと知り、酒を呑んで妹を殺した殿様の屋敷へ乗り込むっていうお話)と山姥(金太郎の誕生秘話って感じかなぁ)。


ということで、今月の午後の部は萬屋一門の襲名披露公演でした。

残りの一本は、有名な南総里見八犬伝でした。三演目ともわかりやすく面白かったですね。

実は八犬伝については詳細に話を知ってるわけじゃなくて、八つの珠を持った名前に犬の字がある武士がお家の再建を図るって話だったってくらいの記憶で、確か100巻くらいあるかなり壮大な話ってことくらいしか知らないんだけど、この日の演目は、その物語の中の八犬士が出会う場面というもの。
秀逸だなって思ったのは、その八犬士が出会う場面での立ち回り。暗闇の中で手探りで相対するのを表現してるんだけど、CGとかなかった時代の表現としてすごくよくできてるって感心した。さすが歴史のある演劇は違うなって。30分とちょっとの短い演目だったけどこの立ち回りが印象的でした。

山姥は、梅枝さんの演技が素晴らしかったと思います。小さな体で切る見得や立ち回り、しっかりとした台詞回しまで、初舞台とは思えない堂々とした演技を魅せてくれてました(正確には5歳のときに舞台に立っているので初舞台ではないですが、歌舞伎役者として名跡を襲名して初の舞台なので、初舞台ってことでいいんですよね)。

2015年生まれの9歳、美形の女方の家系なのでこれからの活躍が楽しみですね。

陽喜くんと、夏幹くんは、山姥では武士、魚屋宗五郎では酒屋の丁稚を演じてたんだけど二人とも歌舞伎が好きっていうだけあって堂々としてたし、舞台に立つのが楽しそうでしたね。

仲良く見得を切ったり、花道を手を繋いで歩く姿が可愛いかったなぁ。二人の成長も楽しみですね。
そうそう、二人の初舞台のためにビートたけしさんが緞帳の絵を描かれたて聞いてたんだけどユーモラスだけどカッコいい風神雷神の絵でした。二人もこの神様に負けないくらいの役者さんになって欲しいですね。
ということで、久しぶりの歌舞伎楽しかったです。ただ、古典の台詞が今ひとつ理解できなかったので、次回観るときがあったら音声ガイドを借りようと思います。