第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝2025/01/16 07:40

 秩父宮に行ってきた。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 大学ラグビー選手権の決勝といえば、国立競技場のイメージなんだけどなぁ...なんて思いながら秩父宮へ。大学選手権の決勝を観に行くのは、4年ぶり、天理大学が初優勝したときでした。
 当時の早稲田大学は、今はセブンズ代表で活躍している丸尾選手がキャプテンで、サンゴリアスでJAPANの下川選手、プロップの小林選手、フルバックの河瀬選手、フランカーの相良選手、ブラックラムズでセブンズ代表の古賀選手、グリーンロケッツのプロップの久保選手、スタンドオフの吉村選手、ヴェルブリッツのフランカーの村田選手、プロップの川﨑選手、D-Rocksのスクラムハーフの小西選手、ワイルドナイツでJAPANの長田選手、ブルーレブスのセンターの槙選手、ライナーズのスクラムハーフの河村選手、スティーラーズのスタンドオフの伊藤選手と今も現役バリバリで活躍している選手がたくさん。一方の天理大学も、シャトルズのフランカーの松岡選手がキャプテン、センターの市川選手、ブラックラムズのプロップの谷口選手、フッカーの佐藤選手、No.8の山村選手、ブレイブルーパスのプロップの小鍜治選手、スタンドオフでJAPANの松永選手、スピアーズのロックのモアラ選手、レッドドルフィンズのロックの中鹿選手、ダイナボアーズのフランカーの服部選手、スピアーズでJAPANのスクラムハーフの藤原選手、ヒートのハビリ選手、ヴェルブリッツでJAPANのフィフィタ選手、レッドドルフィンズの谷口選手、ライナーズの高橋選手とこちらも活躍している選手がたくさんいました。
 今年のフィールドで活躍する選手も今後、リーグワンやJAPANで活躍してくれるんだろうなぁ。

 ということで、この日のメンバーは以下。
 早稲田大学
 01 杉本安伊朗 176cm / 107kg / 21歳 / 2年 / 國學院大學久我山高校
 02 佐藤健次◎ 177cm / 107kg / 22歳 / 4年 / 桐蔭学園高校 JAPAN
 03 亀山昇太郎 176cm / 116kg / 22歳 / 4年 / 茗溪学園高校
 04 西浦剛臣  184cm /   94kg / 23歳 / 4年 / HamiltonBoys'HighSchool
 05 栗田文介  184cm / 105kg / 21歳 / 3年 / 千種高校
 06 城央祐   185cm /   99kg / 19歳 / 1年 / 桐蔭学園高校
 07 田中勇成  166cm /   87kg / 21歳 / 3年 / 早稲田実業学校高等部
 08 鈴木風詩  183cm /   99kg / 23歳 / 4年 / 國學院大學栃木高校
 09 細矢聖樹  162cm /   64kg / 21歳 / 4年 / 國學院大學栃木高校
 10 服部亮太  178cm /   80kg / 19歳 / 1年 / 佐賀工業高校
 11 池本晴人  183cm /   90kg / 20歳 / 2年 / 早稲田実業学校高等部
 12 野中健吾  180cm /   93kg / 21歳 / 3年 / 東海大学付属大阪仰星高校
 13 福島秀法  183cm /   95kg / 21歳 / 3年 / 修猷館高校
 14 田中健想  172cm /   76kg / 19歳 / 1年 / 桐蔭学園高校
 15 矢崎由高  180cm /   86kg / 20歳 / 2年 / 桐蔭学園高校 JAPAN
リザーブメンバー
 16 安恒直人  172cm /   97kg / 21歳 / 4年 / 福岡高校
 17 山口湧太郎 176cm / 107kg / 21歳 / 3年 / 桐蔭学園高校
 18 新井瑛大  179cm / 106kg / 20歳 / 2年 / 大阪桐蔭高校
 19 米倉翔   181cm /   97kg / 20歳 / 2年 / 修猷館高校
 20 清水健伸  178cm / 102kg / 20歳 / 2年 / 國學院大學久我山高校
 21 宮尾昌典  165cm /   67kg / 22歳 / 4年 / 京都成章高校
 22 黒川和音  167cm /   80kg / 21歳 / 3年 / 茗溪学園高校
 23 植木太一  173cm /   77kg / 21歳 / 1年 / 関東学院六浦高校
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 帝京大学
 01 梅田海星   177cm / 107kg / 22歳 / 4年 / 秋田工業高校
 02 知念優来   171cm /   96kg / 22歳 / 4年 / 常翔学園高校
 03 森山飛翔   180cm / 109kg / 20歳 / 2年 / 京都成章高校 JAPAN
 04 カイサ・ダウナカマカマ 182cm / 120kg / 21歳 / 2年 / 大分東明高校
 05 本橋拓馬   194cm / 116kg / 22歳 / 4年 / 京都成章高校 JAPAN
 06 青木恵斗◎  187cm / 110kg / 22歳 / 4年 / 桐蔭学園高校 JAPAN
 07 森元一気   169cm /   93kg / 22歳 / 4年 / 尾道高校
 08 倉橋歓太   181cm / 100kg / 22歳 / 4年 / 東海大学付属大阪仰星高校
 09 李錦寿    174cm /   80kg / 22歳 / 4年 / 大阪朝鮮高級学校
 10 本橋尭也   182cm /   86kg / 20歳 / 2年 / 京都成章高校 JAPAN
 11 日隈太陽   186cm /   86kg / 21歳 / 3年 / 大分東明高校
 12 大町佳生   173cm /   84kg / 20歳 / 3年 / 長崎北陽台高校
 13 上田倭士   180cm /   84kg / 19歳 / 2年 / 大阪桐蔭高校
 14 生田弦己   169cm /   83kg / 21歳 / 3年 / 御所実業高校
 15 小村真也   180cm /   92kg / 22歳 / 4年 / HamiltonBoys'HighSchool
 リザーブメンバー
 16 當眞蓮    174cm / 100kg / 22歳 / 4年 / 流通経済大学付属柏高校
 17 平井半次郎  178cm / 108kg / 22歳 / 4年 / 御所実業高校
 18 小林龍司   178cm / 115kg / 22歳 / 4年 / 御所実業高校
 19 坪根章晃   185cm / 105kg / 18歳 / 1年 / 東福岡高校
 20 グアイニ優人 177cm /   98kg / 22歳 / 4年 / 石見智翠館高校
 21 上村樹輝   167cm /   70kg / 22歳 / 4年 / 京都工学院高校
 22 五島源    174cm /   85kg / 21歳 / 4年 / 尾道高校
 23 神田陸斗   173cm /   80kg / 21歳 / 3年 / 常翔学園高校
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 出身高校をみると花園常連校ばかりですねぇ。ちなみに、卒業生が多い順に、今年の優勝校の桐蔭学園高校(6名)、京都成章高校(4名)、御所実業高校(3名)、尾道高校、HamiltonBoys'HighSchool、東海大学付属大阪仰星高校、大分東明高校、國學院大學久我山高校、茗溪学園高校、修猷館高校、國學院大學栃木高校、常翔学園高校、早稲田実業学校高等部、大阪桐蔭高校(2名)、関東学院六浦高校、佐賀工業高校、大阪朝鮮高級学校、長崎北陽台高校、流通経済大学付属柏高校、石見智翠館高校、秋田工業高校、東福岡高校、千種高校、福岡高校、京都工学院高校(1名)でした。 
 昨年のJAPANで試合出場、合宿参加メンバーも早稲田大学2名、帝京大学4名、彼ら以外も、これからの日本のラグビーを背負って立つ選手がたくさん出場していると思います。

 準決勝の試合を観た感想でいうと、試合前は対抗戦と同じく早稲田が勝利すると思ったんだけどなぁ...。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 帝京大学が強みのフォワードで始終、早稲田大学を圧倒し、前半こそ僅差の勝負となりましたが、後半に大きく突き放して帝京大学が昨年同様勝利し四連覇となりました。残念ながら早稲田大学は、5年ぶりの優勝を手にすることができませんでした。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 立ち上がりから、帝京大学のフォワードがキャプテンの青木選手を中心に躍動してました。前半4分頃の森山選手のトライも、その青木選手の4人を抜く力強い縦突進からでしたからね。それにしても、その青木選手のスピードのあるランにしっかりフォローしていた森山選手のスピードもプロップとは思えないランでした。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 その5分後にも、早稲田大学トライライン(今年からゴールラインじゃなくてトライラインって呼ぶようになったんですよね)前のフリーキックから、フォワードが体を当て続けて最後は、また青木選手がゴールポスト真下にトライをあげました。
 この2トライで、硬さが取れたのか、早稲田大学がフォワード、バックス一体となった展開ラグビーで勢いを取り戻しました。帝京大学2本目のトライの5分後、ペナルティでトライライン前のラインアウトからのライン攻撃で、矢崎選手がボールを受けてゴールポスト横にトライをして1つ取り返しました。
 その後も一進一退と繰り返していましたが、再び、ペナルティで得たラインアウトからまたまたフォワード、バックス一体となった連続攻撃でNo.8の鈴木選手が左隅にトライ。これで、トライ数ではタイで、コンバージョンゴール1本の2点差まで詰め寄って折り返しました。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 この日は強い風が吹いていて、前半風下の早稲田大学の武器の一つの服部選手のキックもあまり効果的ではなく、正直苦戦していたと思います。帝京大学のパワープレイを泥臭い魂のタックルで凌いていたって感じかな。で、早稲田大学は後半風上に立つことで、強みの服部選手のキックを軸に有利に試合を展開する目論見だったんだと思います。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 でもね、この日の帝京大学は、後半も強みのフィジカルで早稲田大学を圧倒してました。そして、早稲田大学は味方につけるはずの風をなかなかつかむことができず、服部選手のキックも前半同様あまり効果的な攻撃につなげることができませんでした。
 後半先制したのは早稲田大学、ペナルティゴールを決めて、1点リードしたんですけどね...。勢いは帝京大学でしたね。そもそもスクラムで圧倒していて、早稲田大学はセットプレーから攻守ともに効果的なプレーをすることができてませんでした。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 45分に、早稲田大学トライライン前のペナルティからフォワードが体をぶつけて、最後は本橋選手が5ゴールポスト真下にトライをして、再び帝京大学が逆転しました。この後、早稲田大学も果敢に帝京大学トライラインに迫るのですが、帝京大学の堅守にはばまれて得点することはできませんでした。正直、後半に勢いがあったのは帝京大学、声も出ていたし、楽しそうにプレーしてました。一方、早稲田大学はセットプレーで思うようなプレーができないこともあって、声も出ていないし、正直、元気が感じられませんでしたね。
 結局、後半残り10分くらいから帝京大学が追加で2本のトライをあげて、早稲田大学を突き放しました。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 33対15、ここまで点差が広がるとは思いませんでした。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 結局、スクラムかなぁ...勝負を分けたのは、スクラムで圧倒している分、帝京大学の方が余裕をもってプレーできていたように思います。早稲田大学も突き刺さるような低いタックルや、フォワードとバックス一体となった展開も見ごたえあったけどね。点差はダブルスコアになっちゃったけど、展開も早くて観ていて面白くて、あっという間の80分でした。
第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 帝京大学のメンバーは4年生中心なので、今季のリーグワンからも活躍できる選手が何人もいるんじゃないかなぁ。リーグワンで彼らの活躍をみるのも楽しみですね。
 早稲田大学は、3年生以下の来季以降の活躍も楽しみ。正直、来年の決勝にも進める力があるんじゃないかなぁ。

 ということで、来年も決勝は観に行こうと思います。

第58回全国大学ラグビー選手権大会 決勝2022/01/12 07:59

 伝統の紫紺のジャージが躍動するか、真紅の強豪が復活するか、どちらにしても楽しみな一戦。今年は、ヨーロッパ企画さんの劇をとったので、Jスポオンデマンドでの観戦でした。

 帝京大学、強かったですねぇ、前半、まさかこんな展開になるとは思いませんでした。パワー、スピードともに明治大学を上回ってました、といっても、ホント少しの差なんですけどね...。帝京大学は、接点で必ず一歩二歩と前に出てましたし、13分の白國選手がトライを獲ったときのスピードとステップのキレは、半端無かったですね。
 明治大学も決して悪くは無かったと思うんですけどね...ディフェンスでは帝京大学のプレッシャーに遅れをとり、アタックでも帝京大学ディフェンスをこじ開けることが出来ませんでした。
 前半、終わってみれば、明治大学は無得点、帝京大学は4トライの20点で折り返すことになりました。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 後半、最初に得点したのは明治大学、帝京大学ゴール前のラインアウトモールからフッカーの田森選手が抜け出してトライ、ゴールも決まって7点を返しました。これ以降、しばらくの間、帝京大学のプレーがバタバタと落ち着かない時間が続いて、後半26分に帝京大学の奥井選手がトライを獲るまでは、互角の勝負が続きました。やっぱ、決勝まで来る2校、競った展開になるよね。
 このあと、35分に明治大学がペナルティからの速攻で、ゴール前のラックから持ち込んでトライを奪いました。とはいえ、反撃はここまで、結局、27対14で帝京大学が勝利を手にして、帝京大学にとって10回目の学生日本一となりました。後半の帝京大学のスクラム凄かったもんねぇ...。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 この試合、これからが楽しみな選手がたくさん出場してましたな。明治大学の田森選手、伊藤選手、石田選手、雲山選手、帝京大学の江良選手、細木選手、高本選手、二村選手、谷中選手はリーグワンでの活躍を期待しちゃいますね。3年生以下の選手が活躍していた帝京大学は、来年も行けそうですな。

 そういえば、26年間、帝京大学を指導してきた岩出監督が退陣を表明されました。優勝10回、かつて、なかなか勝ててなかった帝京大学ラグビー部を名門に育てた功績はすばらしいものだと思います。本当にお疲れ様でした。 

第58回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝2022/01/08 07:26

 今年も初詣に行くことにしたので、国立にはいかずTV観戦。

 第1試合は明治大学vs東海大学の試合、準決勝でのこの2校の対戦は56回大会以来、明治大学が勝つと2大会ぶり、東海大学は5大会ぶりの決勝進出となります。
 どちらも、大型フォワードを擁して力と力のぶつかりになるのは必至ですね、案の定、序盤からガチンコ勝負でどちらも引かない展開。両チームともディフェンスが良かったですね。あとはスクラムかな、これも、Jスポの解説の菊谷さんがお話しされてたように、試合を通してガッツリ組む場面はほとんどなく、駆け引きだけで毎回勝負が決まっていたって感じでしたけどね。でも、どちらかというと勝ってたのは明治大学かなぁ...東海大学もディフェンスの飛び出しは良かったんだけど、芯を捕らえられない場面が多かったように見えました。先制点は東海大学のペナルティゴールでしたが、セブンス代表の石田選手のキレのあるランを使った攻撃で東海大学のディフェンスを切り裂いた明治大学が3トライ、3コンバージョンの21点で、18点のリードで折り返しました。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 このまま、後半も明治大学の試合になるかと思いきや、前半立ち上がりに東海大学が、フォワードとバックスを絡めて縦に横にとボールを動かし明治大学のディフェンスを翻弄して連続で2トライを決めて点差を詰めました。これで東海大学が勢いを取り戻して、後半14分に1トライをあげて、24対21と逆転しました。動きの良くなった東海大学、このままいくかと思ってたんですけどね、明治大学も負けてませんでした。後半21分にペナルティゴールで同点に追いつくと勢いを取り戻し、後半26分にはスタンドオフの伊藤選手が個人技でゴールラインにボールを持ち込み意地のトライ。このトライ以降、明治大学の動きが良くなり、32分にも追加トライ。東海大学の猛攻を堅守で守り抜いて、2トライ2ゴール以上の点差を守り抜いて勝利しました。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 試合としては面白かったんだけど、結局、明治大学の強さが際立った試合でした。

 現場で観戦していた友人から送られてきた画像。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 それにしても、明治大学、強かったですね。

 第2試合は、久しぶりに対抗戦グループで優勝した帝京大学と、関西の雄、京都産業大学の試合。京都産業大学は第43回大会以来の準決勝です。帝京大学の黒のセカンドジャージは初めてみたのでちょっと新鮮、天理大学が出てきたのかと思っちゃいましたwww。
 試合は、帝京大学が早い仕掛けで先制トライ。帝京大学は20分にもトライをあげて10対3でリード、このまま、帝京大学が逃げ切るかと思いきや、序盤から縦に強い選手を走らせて積極的に前に出ていた京都産業大学が前半30分以降に2つのトライをとって10対23と13点のリードで折り返しました。京都産業大学はゴールの精度が高かったですね。前半、帝京大学はゴールは決められず、一方、京都産業大学は、3つのペナルティゴールと2つのコンバージョンを決めたので、この点差となりました。で、よく考えたら、京都産業大学の監督は、「スーパーブーツ」の異名をとった元JAPANでトヨタ自動車でプレーされていた広瀬佳司さんだったんですね、で、ゼネラルマネージャーが元JAPANの元木由記雄さんで、フォワードコーチが同じく元JAPANの田倉政憲さんという、我々世代には夢のようなスタッフの指導を受けてますからね。一方、帝京大学もフォワードコーチに元JAPANでパナソニック(自分のイメージは三洋だな)の相馬朋和さんに、元サントリーの阮申騎さん(阮さんは明治大学OBでしたね)とこちらも我々世代には、夢のような布陣。そういわれれば、京都産業大学はスクラムが強かった記憶があったけど、この日の試合も、スクラムでの駆け引きがバチバチで凄かったですもんね。あと、京都産業大学はフォワードの2人とセンターの留学生がいい動きをしてたし、バックロー陣が豊富な運動量で活躍してました。特にNo.8の藤井選手が人に強いプレーを見せてくれてました。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 後半早々に帝京大学が1トライを返して、ジリジリと点差を詰めていきます。一方、京都産業大学はキャプテンの平野選手がトライを返して意地を見せました。平野選手は、プロップながらスクラムだけじゃなくて、ランも切れ味もスピードもあっていい選手です。リーグワンでの活躍も期待されますね、何でもHONDA Heatに所属するみたいなので、1部リーグ昇格に向けて活躍してもらいたいと思います。
 後半20分からは帝京大学の時間でしたね、試合時間のこり10分の時点で、トライとペナルティゴールで同点に追いつきました。帝京大学はプレッシャーも凄くて、京都産業大学はオフサイドの繰り返し、後半だけで12個の反則。同点に追いついた帝京大学は落ち着いたプレーで後半38分にトライを奪って7点差として、そのままノーサイド。京都産業大学の後半の選手交替以降、帝京大学が有利に試合を進めるようになりました。そういう意味で、選手層の違いが出ちゃったのかなぁ...とにかく、京都産業大学は、反則でリズムを壊して自滅しちゃったって感じかな...。
第58回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 とはいえ、この試合は見ていて無茶苦茶面白い試合でした。

 ということで、明後日の決勝にコマを進めたのは、明治大学と帝京大学となりました。対抗戦では、7対14と帝京大学に軍配が上がりましたが、明治大学も調子を上げているので面白い試合になると思います。

 昨日、リーグワンの新国立での開幕戦が中止になっちゃったから、今日の味スタの東京サントリーサンゴリアスと東芝ブレイブルーパス東京が自分の開幕戦です。思いっきり楽しんできま~す。

第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝2021/01/13 07:46

 国立競技場に行ってきた。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 例年と違う状況の中で行われる全国大学ラグビー選手権大会の決勝戦、今年は、昨年優勝の早稲田大学と準決勝で早稲田大学に敗れた天理大学の対戦。昨年のスコアは早稲田大学52点、天理大学14点と早稲田大学の圧勝。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 そのときは天理大学が勢いでいけるんじゃないかと思いながらテレビ中継を見ていたのですが、結局、経験値というか早稲田大学の試合巧者ぶりと、ラインアウトが安定せず天理大学は勝利を手にすることが出来なかったんですよね。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 2日の明治大学準々決勝の経済産業大学との試合を観て、そのスピードとセットプレイの安定感、堅いディフェンスから、今年は行けるんじゃないかと思いながら国立競技場に来ました。もし天理大学が優勝すると、関西の大学としては同志社大学の三連覇以来の36年ぶりなんだそうです。そういう意味では、歴史の瞬間をこの目で見てみたいですよね。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 ちなみに、早稲田大学OBでクボタスピアーズの岸岡選手は予想でどっちに転ぶか分からない接戦、結果は皆さんのご想像にってかかれてましたが、自分も接戦になると思います...とはいえ、やっぱり天理大学に期待しちゃいますね(実は祖父が早稲田大学ラグビー蹴球部のOBなので、早稲田大学贔屓ではあるんですけどね)。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 注目選手は、両校ともバックロー陣かな、早稲田大学のキャプテンの丸尾選手、天理大学のキャプテンの松岡選手、二人のマッチアップは見ものですね。早稲田大学は、監督のご子息の相良選手、1年生ながら先発の村田選手、天理大学の服部選手、山村選手の運動量とハードワーク、これは期待してみちゃいますね。両校のハーフバック団、早稲田大学の小西選手と吉村選手、天理大学の藤原選手、松永選手のゲームメイキングも見ものだと思います。この4名のゲームメイキングはここに来るだけあって大学生では群を抜いていると思います。そして、やっぱり天理大学のフィフィタ選手ですよね。SUNWOLVESの参加で、確実にスキルアップしていて、大学生一のセンターだと思います。これを、早稲田大学の対面の平井選手が如何に抑えるか、これ見もの以外の何ものでもないですよね。

 もうニュース等で紹介されて皆さんご存知のように、天理大学の圧勝で終わりました。55対28、自分もここまでの点差になるとは思っていませんでした。55点、現時点で、大会史上の最高得点だそうです。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 上にも書いたように、同志社大学の優勝以来36年ぶりの関西勢の優勝ということになりました。これもテレビで見た方がたくさんいらっしゃると思いますが、キャプテンの松岡選手の試合後のインタビュー良かったですね。優勝への思い、仲間への思い、そして応援してくれた家族や関係者への思い、そんないろいろが詰まったいいコメントだったと思います。お世辞じゃなくて、こんなキャプテンの下でラグビーが出来る部員たちは幸せだと思います。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 先制したのは天理大学、開始3分、この日4トライと大活躍の市川選手のトライでした。このトライで、この日の試合が決まったような気がします。
 試合開始のキックオフでボールを深く蹴り、天理大学の蹴り返したボールを確保して自陣からボールを展開していく早稲田大学を、鉄壁のディフェンスで抑え、ターンオーバーしたところからこのトライが生まれました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 早稲田大学は攻めても、天理大学のディフェンスに押し返されてしまったという場面が何度も見られました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 今日の勝因の一つはディフェンスですね。早稲田大学の攻撃が始まるときには、天理大学のディフェンスラインが綺麗に揃っていて、かつ、立っている人数も多い。この日、会場で放送されていた秩父宮FMのゲストの元同志社大学ラグビー部監督の山神孝志さんが、天理大学はポイントへの人数の掛け方が良く鍛えられていて、人数を掛けるときと、掛けないときの緩急のつけ方の選択がすばらしいって言ってましたが、ホント、その部分は見ていてよく分かりました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 早稲田大学は、攻めても黒い壁が目の前にあるって感じだったんじゃないかなって思います。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 もちろん、ディフェンスだけじゃなくて攻撃も凄かった。フィフィタ選手やロックのモアラ選手のようなペネトレーター役がいるので、どうしても早稲田大学はそこに人をかけなくてはならないってことはありますが、それ以上にハーフバック団の動きが良かったですね。ハーフの藤原選手の球捌きのスピードは驚異的です、あのスピードでモールを裁いていってそれに対応する選手達も凄いと思いますし、ラックを形成している選手達が、すばやく継続することを意識してボールを生かすことを意識して実践していることも凄いと思います。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 天理大学は、ディフェンスも攻撃も本当に良く鍛え上げられたチームでした。前半後半4トライずつの計8トライ、勢いが止まらなかったって感じです。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 そうそう、昨年のウイークポイントだった、ラインアウトも高い獲得率で、ほぼミスが無かったんじゃないかな。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 まぁ、見ているほうからするとフィフィタ選手がもっとガツガツ行くシーンを見たかったっていうのはありましたけどね。パスは上手いし、キックも良かったんでしけどね...何度かオフロードパスでチャンス作ってはいましたけど...。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 早稲田大学のキーワードは個人技ですね。プロップの小林選手は、バックスかと思うようなラン、ステップ、パスを見せてくれましたし、後半12分にトライをあげた河瀬選手、トライは無かったもののフランカーの相良選手、村田選手はチャンスを何度も作ってました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 もちろんキャプテンの丸尾選手も、何度もそのスピードのあるランでチャンスを作ってました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 ただ、その攻撃も天理大学の鉄壁の壁をこじ開けることは難しかったですね。それでも前半のトライは一つでしたが、後半は3トライ、まさしく意地を見せたって感じでした。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 フィフィタ選手のオフロードの場面をおすそ分け。これ、目の前で見てましたが、綺麗なオフロードでした、というかフィフィタ選手はプレーの一つ一つの動きに無駄が無くて綺麗ですよね。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 得点差27点、普通ここまで得点差があると面白くなくなっちゃうんだけど、この試合は無茶苦茶面白かったです。楽しい試合を見せてくれた選手達に感謝ですし、大会を開催、運営してくれた関係者にも感謝ですね。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 両校とも3年生以下の選手が多く出場していたので、来季以降も楽しみですし、4年生の上位リーグでの活躍も楽しみですね。

 ラグビー協会の公式マスコットに就任したレンジーが活躍してました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 試合開始前に連獅子を見せてくれたし...
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 ハーフタイムには会場を一周するグリーティングをしてくれました。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 決勝
 レンジーカワイイ。早く、もっと触れあえる日が来るといいなぁ...。

第57回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝2021/01/09 07:43

 秩父宮行きたかったんだけどなぁ...この日のチケットも入手できず、ということでテレビで観戦。

 第一試合は、二連覇がかかる早稲田大学と三年ぶりの王座奪還を狙う帝京大学の試合、今年の対抗戦では早稲田大学に軍配が上がっています。帝京大学としては、思い切ってぶつかっていくって感じですね。

 序盤から激しく体をぶつけていく両校、先制したのは、ゴール正面のスクラムでペナルティーを取った帝京大学でした。スクラムは帝京大学でしたね、でもモールは早稲田大学でした。前半6分頃のラインアウトからのモールでのトライ、これぞモールっていう教科書どおりの長くて綺麗なモールでした、しかも、しっかりまっすぐ押せてました。そして、二本目のトライもラインアウトからのモールでした、まるで、明治大学みたいな強力なモールでしたね。
 帝京大学もウイングに入ったツイナカウヴァドラ選手がパワフルなランで大きくゲインしてチャンスを作ってたんですけどなぁ...まぁ、とにかく両校ともディフェンスがよかったですね。接点で寝たままの選手がほとんどいない、リロードが早くてライン攻撃では、なかなかチャンスを作れない緊張感のある試合でした。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 前半は21対13、早稲田大学リードで折り返しました。ほぼ互角って感じでしたけど、帝京大学に反則が多かったのが気になりました...。

 後半立ち上がり1本目の早稲田大学のトライは綺麗でしたね、センターのところで、ディフェンスの穴が出来たところを上手く突いてフルバックの河瀬選手、ウイングの古賀選手とボールが渡り中央にトライ、早稲田大学らしい良いトライでした。後半20分頃の河瀬選手のトライも早稲田大学らしい良いトライでした。センターの長田選手が帝京大学ディフェンスを引きつけて、河瀬選手がアングルを変えたランで綺麗に抜けたトライでした。
 後半13分の帝京大学のマッカラン選手のトライはよかったですね。帝京大学らしい、一人ひとりが強い当たりと個人技でもぎ取ったトライでした。あと、帝京大学もスクラムがもっと多い展開で強みを出せたら勝負が傾いたかもですね
第57回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 33対27、早稲田大学が決勝に駒を進めました。やっぱり、個人では帝京大学が強かったけど、組織力で早稲田大学が逃げ切りました。早稲田大学は相手チームの硬いディフェンスをどうやって崩すかが、この一週間の課題ですかね。

 第二試合は、2018年の決勝戦の組み合わせ、明治大学と天理大学の試合。このときは、明治大学に軍配が上がりました。
 序盤から天理大学が早い展開で、開始3分で先制しました。縦に数回アタックして最後は外に大きく振ってトライ、理にかなった攻撃でした。その後の明治大学の攻撃も良かったと思います、最後、ラインに展開してトライと思いきやノッコンという結果でしたが、両校とも攻撃のスピードが速くて見ていて面白い試合でした。
 天理大学は攻撃も良いのですが、特にディフェンスが堅い、一人で確実に倒しすばやくリロードする。黒い壁が紫紺の攻撃に立ちふさがるという感じでしたね。天理大学はサイズが小さいけど、前に出る圧が凄かったな。残念な点は、ラインアウトが安定していなかったところですかね。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 前半5-19、明治大学1トライで天理大学3トライ、この点差ほど大きな差があるようには見えなかった前半でした。

 後半も天理大学かな、明治大学のミスをついて後半3分のトライ、このときの連続攻撃、速かったし、パワフルでした。明治大学もよく守っていたと思うのですが、あのスピードで来られたら後追いになっちゃいますよね。
 明治大学も13分、15分の連続トライは、速い展開で良かったですね、特にキャプテンの箸本選手を軸に良い攻撃をしていたと思います。このまま、明治大学が追い上げられると良かったんですけどね...。
第57回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 15対41、後半もこの点差があるようには見えない、競った試合でした。両校とも気合の入った良い勝負でしたね。やっぱ、天理大学のラグビー面白い。

 明後日の決勝は、早稲田大学と天理大学の対戦に決まりました。早稲田大学は二年連続、天理大学は三回目の学生日本一への挑戦。天理大学は細かいミスを修正できれば勢いがある分、初優勝も夢じゃないと思います。

 それにしても、天理大学のフィフィタ選手、フィジカルが強いだけじゃなくて、パスも良いし、低いタックルも良いよね...早くJAPANで活躍する日が見たいなぁ。