ビジョナリー・カンパニー2016/05/28 07:02

 最近、会社の社長から本を薦められる...。

 「ブルー・オーシャン戦略」から始まって、「おもちゃ一攫千金!」、「ソニー破壊者の系譜」これ以外にも薦められてるのもあるので、ほぼ月一のペース。まぁ、どの本も面白いから良いんですけどね。
 この本、1995年に日本で出版されてるので、20年も前のビジネス書、ブルー・オーシャンより10年も前に書かれた本なんですね。でも、今読んでも結構、面白かった。
 著者のジム・コリンズさんたちのビジョナリー・カンパニーの定義は...
・業界で卓越した企業である。
・見識のある経営者や企業幹部の間で、広く尊敬されている。
・わたしたちが暮らす社会に、消えることのない足跡を残している。
・最高経営責任者(CEO)が世代交代している。
・当初の主力商品(またはサービス)のライフ・サイクルを超えて繁栄している。
・1950年以前に設立されている。または、設立から50年以上経過している。
というもの。そんな定義に当てはまる企業として著者が、この本でとりあげているのは、ポストイットやスコッチテープで有名な3M、クレジットカードのアメリカン・エクスプレス、飛行機のボーイング、自動車のフォード、コンピューターのヒューレット・パッカードIBMなど18社。日本の企業ではソニーが選ばれています。これらの企業は、設立時から成功していたり、すばらしいアイデアがあったり、カリスマ経営者がいた企業とは限らないんですね。
ビジョナリー・カンパニー
 で、著者が調査した結果、これらの企業に共通しているのは「基本理念」を持っているということなんだそうな。あわせて、この「基本理念」を守りながら、さまざまな挑戦をしていくことに意味があるって書いてあった。自分の勤めてる会社も、実は「企業理念」があって、そこからずれなければ、何をやっても大丈夫って、会社に入った何十年も前から社長に叩き込まれてきてるんだよね。てことは、うちの会社もビジョナリー・カンパニーってことなんかな?

 ところで、最近のソニーはビジョナリー・カンパニーじゃないよなぁ。自分が子供の頃の、あの、わくわくする新商品を次々に発売していたソニーはどこいっちゃたんでしょうねぇ...銀行や、映画や、ゲームの会社じゃなかったんだと思うんだけどな。ソニーの井深さんが作った「設立趣意書」には、「技術者たちが技術することに喜び、思い切り働ける職場を作る」「日本再建、文化向上に技術によるバックアップを行う」「技術の進歩を国民生活に適用する」って書いてあるそうなんだけどね。日本再建はおろか、自社の再建に奔走しているって感じになっちゃってますよね。ソニー破壊者の系譜」の感想にも書いたけど、自分は、ソニーのファンだから、次は何をするんだろうってドキドキする会社に戻って欲しいですね。

 そういえば、英会話の先生にこの本の話をしたら、この本のことは知らなかったけど、著者のジム・コリンズさんのことは知ってた。米国でも有名な経済学者なんだって。