ROAD TAPES Venue#3 / Frank Zappa ― 2016/06/22 06:28
先日、届いた「ROAD TAPES Venue#3」やっと聴けた。
ライナーノーツにJoe Traversさんが書いているように、頭の方、いまひとつ音が良くない。1本目のテープが再利用(=使用済み)のテープで頭の35分間、前に録音されていたものがノイズとして残ってたので、それを現在の技術で綺麗にしたとのこと。で、10曲目の「Agon」で音圧が変わるのね。
1日の公演の1部と2部が、丸々収録されてるってことで、歴史的な意味があります。先日も書きましたが、このあとに発売された「Chunga's Revenge」納められている曲が、このステージでの演奏から作られているって事が、やっぱりミソですよね。それにしても、タートルズのお二人、1ヶ月前の参加でここまでできるのは、当たり前ですけど、さすがプロですな。
CD1
Show 1
Show 1
01. Tyrone Start The Tape
これは、音楽じゃなくて、1曲目が始まるまでのステージの様子とZappa師匠の語りですね...。
02. King Kong
「Lumpy Gravy」、「Uncle Meat」に収録されてる有名な曲。George Duke
さんのJazzの香がプンプンするピアノソロがカッコいい。
03. Wonderful Wino (Zappa/Simmons)
Zappa師匠とベースのJeff Simmonsさんの共作。師匠のワウギターのソロがカッコいい...。
04. Concentration Moon
「We're Only In It For The Money」収録の曲。「Playground Psychotics」にも収録されてるけど、録音が1年後だから「Playground Psychotics」の方が出来上がってますね、もっと、演劇要素が強くなってる。
05. Mom & Dad
そういう意味では、この曲も一緒ですな。
06. The Air
ドゥーワップのスローバラード?、「Uncle Meat」からの曲。ファルセットのボーカルがいい。
07. Dog Breath
この曲も同じアルバムから、なんか、ふざけてるように聞こえるのはなぜだ?
08. Mother People
「We're Only In It For The Money」収録の曲、そうか、ボーカル曲が続くコーナーなんだな、こういう古いボーカル曲を、歌の上手いタートルズの2人に歌わせたかったってことね。
09. You Didn't Try To Call Me
ということで、この曲はデビューアルバムの曲だもんね。これもスローバラードだね。後半の師匠のワウギターソロの盛り上がりが好きなんだよな~。
10. Agon - Interlude (Stravinsky)
自分は、クラッシクの素養がないので良く分かりませんが、ストラビンスキーって?エレピがおしゃれ...
11. Call Any Vegetable
自分は、タートルマザースといえば、この曲って感じです。この曲のギターソロもカッコいいんだよね~。自分は、ギターソロのあとの「シュッ シュッ」ってとこが好き。ところで、この曲よく考えるとプログレだね。
12. King Kong / Igor's Boogie
この曲から「The Nancy & Mary Music」が生まれてるんだよね。このバンドの演奏力の高さが伺える曲です。それにしても、この曲を細切れにしてひとつの曲にするって発想がすごいな。これそのまんまでも十分いい曲だと思うんだけど...。
13. It Can't Happen Here
一応、曲の体になってるけど、チューニングだよね...ファーストアルバムに入ってるオリジナルはフリージャズ。
14. Sharleena
「Chunga's Revenge」に収録のタートルマザーズの代表曲。自分は「You Can't Do That On Stage Anymore Vol. 3」に収録されている師匠の親子共演のバージョンも好きだな。
Show 2
15. The 23rd "Mondellos"
さて2部の始まり、メンバー紹介があるんだけど、全員なぜか「ラリー・モンデロー Larry Mondello」でラリー・モンデローって何かと思ってググったら、50年代(1957-1963)のテレビドラマ「Leave It to Beaver」の主人公の少年だった。日本でも「ビーバーちゃん」ってタイトルで放送されてたそうです。
それにしても、師匠、こういうの好きだよね。
16. Justine (Harris/Terry)
短いロックンロール、タートルズの2人のためにレパートリーにしたってことなんかな?
CD2
Show 2
Show 2
01. Pound For A Brown
この曲は、いろんなアルバムに収録されてます。自分は「Zappa In New York」の演奏が好き。アレンジもほとんど同じですね。ギターソロがキレキレだ。それにしても、師匠、ワウワウ好きだな。
02. Sleeping In A Jar
前の曲に続き、この曲もインストの曲。この曲の主題、結構かわいらしいくて好き。そういえば、この曲もプログレだな。
03. Sharleena
この日2回目の演奏。やっぱり代表曲ってことなんですよね。
04. "A Piece Of Contemporary Music"
観客との掛け合いと、Ian Underwoodさんのリード楽器のソロ、そしてブギウギで、続いて「CARAVAN」...まるで、コミックバンドです。
05. The Return Of The Hunchback Duke (incl.: Little House I Used To Live In, Holiday In Berlin)
「せむしのデュークの逆襲」ってどんなタイトル!?ちなみに、「Burnt Weeny Sandwich」に収録されているインストのメドレー。それにしても、このバンドの演奏力も高いですな。最後のギターソロは「Inca Road」のソロを彷彿させますな。プロトタイプってことなんかな?
06. Cruising For Burgers
この曲も「Zappa In New York」の方が好きかな。
07. Let's Make The Water Turn Black
結局、タートルズの2人が入って、初期のボーカル曲を演奏するところから始まったって感じなんだね。このあと、2人の特性(アドリブのしゃべり)を生かした「Billy The Mountain」みたいな曲が出来上がっていくのね~。
08. Harry, You're A Beast
09. Oh No/Orange County Lumber Truck
09. Oh No/Orange County Lumber Truck
この3曲はメドレーでセットです。この曲でも、師匠、ギター弾きまくりです。Aynsley Dunbarさんのドラムソロ、なんか音がバタバタしてるんだけど、なんかカッコいい。やっぱ、上手いねこの人。
10. Call Any Vegetable
再びこの曲。この曲もこのバンドの代表曲なんですね。Ianさんのテナーサックスソロがカッコいい~。
11. Mondello's Revenge
「モンデローの逆襲」って!?あっ、チューニングですね。
12. The Clap (Chunga's Revenge)
この曲タイトル「The Clap」だけど、「Chunga's Revenge」に収録されている曲とは別っていうか「Chunga's Revenge」じゃん!?オリジナルよりハードな感じが好き。
2枚通して聴くと約2時間半。冒頭の音が悪くなければ最高なんですけどね...
ところで、今日は水曜日、水曜日といえば水曜日のカンパネラ。メジャーアルバム「UMA」の発売日、予約しておいたので、今日、届くはず。今から楽しみ。