辺境生物はすごい! 人生で大切なことは、すべて彼らから教わった ― 2016/07/11 07:05
深海生物研究家の長沼毅さんの、昨年夏に発売された本を読んでみた。
長沼さん曰く、深海生物だけでなく、南極や北極などの極地や、砂漠や高山など到底、生物が住んでいないような場所=「辺境」に住む生物を研究してるんだそうな。で、この本、そういった生物のことが書かれた本だと思って(そもそも、生物が好きで、大学でも勉強してましたからね~)読んでみたんだけど、ちょっと、違った。この本、仕事はこうあるべきというビジネス書や、人生は何ぞやという哲学書のようなエッセイ集で、ただの生き物好きのための本じゃありません。
「投げられたボールには、どんなチャンスが入っているか分からないのだから、投げられたら考えずに、とりあえずキャッチする。」
「与えられた環境に疑問を持たず、ただ適応すると、得られるものがある。」
「不遇なときは、好転を信じて、気楽に静かに待つ。タイミングが悪いときは、頑張りようがないものだ。」
「「他人との競争」で、「人生の勝敗」は決まらない。」
「他人の評価から離れること。そして、「好きな仕事」に手を抜かないこと。」
「「打率」は低くても、「打数」を増やせば成功の数は稼げる。まずやってみる。やってみなければ絶対に成功は訪れない。」
「人間の「動物としての勘」は”腹”に残ってる。」
自分が、気になったコメントを抜くとこんな感じ、このコメントだけだと「?」ってなるけれど、このコメントにつながるエッセイを読めば、「なるほど」って、腑に落ちる内容が詰まってます。
生き物に興味のない人にもぜひ読んで欲しい本ですね。長沼さんのこれまでの研究者としての生活を通して感じた生き方や、仕事への思いが、たくさん詰まってます。もちろん、長沼さんの失敗もたくさん書かれていますが、「しょうがないよ、人間だもの」と、みつを調で今日のブログを締めてみると。
いや、ホント、いい本だと思いますよ。