トップリーグ 2016-2017 第3節 2日目2016/09/11 07:05

 秩父宮に行ってきた。

 1戦目は、クボタスピアーズと豊田自動織機シャトルズの試合。
トップリーグ 2016-2017 第3節 2日目
 ともに開幕から2連敗中、どちらも1勝目が欲しいところ、ということで、どちらも一歩も引かない気迫あふれるプレーを観ることができました。昨季は順位決定戦で19対30で自動織機が勝っています。
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 立ち上がり、攻め立てたのはクボタ、森脇選手がドロップゴールとペナルティゴールを狙いますが、どちらも惜しくもはずれ。最初に得点したのは、自動織機。この日センターでスタメンのベンジャミン・サンダーズ選手のトライ。サンダーズ選手は身長176cm、体重90kgと、この日コンビを組んだ、元トンガ代表のヴァカ・ジョセフウィルソン選手(身長186cm、体重113g)と並ぶと一回り小さいのに、その体格を感じさせない力強い走りと、キレキレのステップで再三チャンスを作ってました。
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 この日、自動織機は先発の6名が横文字の名前の選手、みな献身的なプレーでチームに貢献していました。今年加入のオーストラリア出身レッズのサム・グリーン選手は22歳ながら、思い切ったプレーでバックスのラインを動かしてましたし、今年2年目のエンゲルブレヒト選手はスピードのあるランで、No.8のライアン・カンコウスキー選手のトライを演出しました。そういえば、この二人は南アフリカ代表でしたね。もちろん、元JAPANのバツベイ・シオネ選手もいい動きしてました。
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 一方、クボタも先発で5名の横文字の選手、てことは、ピッチにいた30人の内、11人が外国人選手。クボタの外人選手も献身的に働いてました。ベテランのオツコロ・カトニ選手は、何度も鋭い縦へのランでラインブレイクしてました。セブンズ日本代表のトゥキリ・ロテ選手も鋭いアタックと低いタックルで貢献してました。
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 もちろん、日本人もJAPANの立川選手を筆頭に、リオ五輪で活躍したセブンズ代表の合谷選手や坂井選手たちもいい走りしてました。立川選手は密集でのボールへの働きかけがすごくて、自分の目の前で出来た、ラックでボールを奪ったプレーにはしびれました。
 あと、新人も良かったですよ。昨年の早稲田のキャプテン岡田選手は、後半27分からの出場ながら、鋭いランと早い球出しでチャンスを作っていて存在をアピールしてました。早稲田の4年次は、センターで出場してたけど、彼が、ハーフで出れなかったとこに、昨季の早稲田の人材不足があったんでしょうね。昨日は、学生時代のセンターより楽しそうにプレーしてましたもん。
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 ということで、打ち合いを制したのはクボタでした。トライだけ見ると自動織機が4トライ、クボタが3トライと、自動織機が勝っているのですが、キックの差でクボタが勝利しました。試合を決めたのは、後半出場のフーシェ選手のドロップゴール、24対22、クボタの劇的な逆転勝利でした。それにしても、第1節の東芝戦もそうだけど、クボタの後半残り10分くらいからのギアの入り方はすごいと思う、普通、動きが悪くなってくる時間帯なのになぁ。先週の北海道(トヨタ戦)では厳しかったみたいだけど、今季のクボタは面白い。


 2戦目は、サントリーサンゴリアスとリコーブラックラムズの試合。
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 2節までの試合から考えると、サントリーの圧勝だと思ったんですけどね...。スタッツだけみるとリコーの方が上回ってます。ポゼッションは53%、相手陣でのプレーも、サントリーの32.1%に対し36%、ゲインメーターにいたっては、サントリー179に対し、260。ディフェンスも、タックルは127回に対し、サントリー92回、で、タックルミスは両チームとも19、ターンオーバーも、サントリーの2回に対し6回、いや、実際、試合内容的にも、リコーの方が良い試合をしていたように思います。
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 特にタックルですね、1人目のタックルの精度が、ここまでの2試合とまったくといっていいほど違ってました。鋭い出足で、相手のアタックの目を何度もつぶしていました。一方で、サントリーも同様に飛び出すのですが、はずされることが多かったように見えました。メンバーを変えたのも良い方向に動いたのかも知れませんね。特に、両センターを帝京大出身の新人濱野選手、3年目の松本選手にしたのが功を奏したのかもしれません。
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 あと、SOの先発をタマティ選手に変えたのも良かったのかもしれません。やっぱり、攻撃の組み立てという意味で、ボーク選手と違いは明らかでしたね。キックといい、先制トライのランといい、さすが元オールブラックスです。
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 それよりも、何よりもやっぱりディフェンスかな。サントリーは、SUNWOLVESのカーペンター選手と、JAPANの松島選手のセンターコンビだったのですが、カーペンター選手はほとんど目立ってませんでした。松島選手は頑張りがみえたのですが、リコーの鋭い出足にてこずっていました。一人気をはいてたのは、この日MOMだった、小野選手くらいかなぁ。あぁ、あと、後半11分に交替出場した日和佐選手かなぁ。やっぱり、日和佐選手が入るとテンポが上がるよね。
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 そうそう、リコーで忘れてならないのは、昨季より参加のサモア代表のティム・ナナイウィリアムズ選手。再三、チャンスを作ってましたし、グランドを縦横無尽にかけまわってました。昨日は右ウイングでスタメンだったのですが、写真も、気が付けば、左ウイングの小松選手の後ろに走りこんで、フォローしてのプレー。
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 しかも、つかまってタッチに押し出されると思ったら、抜群のボディコントロールで、内側に切り返し、さらに5mくらいゲインしてました。
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 ハイパントキャッチでの竹下選手との空中での接触。最終的にペナルティ(竹下選手の危険なプレー)になったけど、普通だったら大怪我するところです。ティム選手、怒ってボール竹下選手に投げつけてましたもんね。
 ティム選手をどう使っていくかが、今後の勝敗を左右するように思います。
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 23対17でサントリーが勝ったけど、トライ数は2本ずつと同じ。あきらかにリコーの方が勢いがありました。たらればだけど、最後の幻のトライが決まっていれば勝ってたかも...。そういえば、ジャッジに文句を言うわけじゃぁ無いけど、あのデコイがオブストラクションだとすると、デコイできなくなっちゃうよねぇ...。

 リコーは、この勢いで次節のコピー機対決、キヤノン戦も頑張って欲しいですね。