第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝2018/01/07 07:08

 1月2日、秩父宮に行ってきた。
 
 トップリーグだとJRFUの先行入場の方が列が長くなるのですが...
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 この日は大学選手権の準決勝だったので、一般入場の方が列が長かった。というかトップリーグでは、一般入場、並んでいる人いない...。
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 今年の準決勝は、右のテントから対抗戦2位の明治大学、対抗戦1位の帝京大学、関東リーグ1位の大東文化大学、関東リーグ2位の東海大学、関東の上位チームが順当に勝ちあがりました。
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 ということで、1回戦は明治大学と大東文化大学の試合。どちらも強力フォワードを擁するチーム。特にトンガ出身のファカタヴァ兄弟をロックとNo.8に配した大東文化大学のフォワードは威力抜群。
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 案の定、大東文化大学がフォワードで明治大学を圧倒していました。スクラムを押しまくられた明治は、ラインアウトを選択するなど、なるべくスクラムを避ける試合運び、一方、大東文化大学はなるべくフォワードで優位に立つように攻撃を選択していました。
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 フォワードで圧倒されている分、明治はミスが多く大東文化につけ込まれ、14対7と大東文化が明治をリードして前半を終えました。このまま、大東文化が明治を圧倒して終わるのかと思いきや...
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 後半は、明治がスピードのあるバックスのアタックで大東文化を苦しめました。今年の明治は重量フォワードに加え、スピードと機動力のあるバックスのコンビネーションでここまで勝ち上がってきたっんですね。
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 フォワードとバックスの橋渡しをするフォワードの要、バックローが充実しているのも今年の明治の魅力、苦戦していた前半も、この日、6番を背負った4年生の前田選手が力強いアタックでラインを押し上げてました。フォワードが縦にラインを押し上げてくれるとバックスは楽ですよね。
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 そして、今年のバックスには、JAPANの合宿に高校生で参加したことのある梶村選手、今年入学したパナソニックの山沢選手の弟の京平選手と、スピードがあって、かつプレーの巧い選手がいます。山沢選手はさすがにプレッシャーからかミスがあったのですが、梶村選手は攻守ともに光ってました。後半21分には、自らキックしたボールをチェイスして、ボールを拾った相手の蹴ったボールをチャージして自らトライをあげました。これ以外にも、幾度となくチャンスを作り出して、さながら梶村デーという感じの活躍、トップリーグならMOM確実の活躍でした。
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 大東文化もタックルにアタックにどちらも良かったんですけどね...後半、明治のバックスのスピードについていけなくなり、最後は集中が切れて自滅した感じでした。でも、かつての古豪復活、久しぶりに「お~せ~、お~せ~、おーせおせ大東」の大合唱を聴くことが出来たのはうれしかったですね。
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 明治は、決勝でもスピードのあるアタックを見せて欲しいですね。43対21、後半は、大東文化を前半2本、後半1本のトライに押さえ、自らは計6トライの圧勝でした。正直、ここまで点差が開くとは思いませんでした。それにしても、後半の明治の修正能力はすばらしいと思います。
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 2戦目は、昨年の決勝と同じカード、帝京大学と東海大学の試合。
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 この試合、1試合目より明らかに試合の強度が違いました。とにかくボールの動くスピードが速い!!アタック時のランのスピード、パスのスピード、タックル時の出足の早さ、両チームとも凄いの一言でした。試合開始直後の東海大学のノーホイッスルトライがこの試合を象徴したプレーだったと思います。
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 しかも両チームとも、とにかく人に強い。昨年も書きましたが、この2チームの試合、トップリーグの下位チームの試合より試合強度が高かったと思います。タックル後のリロードの早さ、ディフェンスラインを形成するスピード、どれをとっても両チームともすばらしかった。
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 東海は、タックルが良かったですね。昨年フランカーからSOにコンバートした眞野選手のタックルは相変わらず鋭く重かったし、春にJAPANに呼ばれた鹿尾選手の出足の早いタックルも健在でした。
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 東海が決定的な得点のパターンを持っていれば、試合がもっと競ったものになったんじゃないかなぁ...帝京のディフェンスもよかったのだと思うのですが、前半、帝京ゴール前の攻撃でトライを獲りきれなかったのが試合を決めたといっても過言ではないと思います。
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 帝京は安定してますね。何が良いって、リロードの速さと戻りの早さかなぁ...、ディフェンスラインを作る速さは半端無かったですね。しかも、反則をしないその規律の高さもすばらしいものがありました。
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 帝京の武器は両翼ですね。一年次より活躍し、今季三年になった竹山選手は、この試合でもキレキレでした、ゴールキックも5本蹴って5本成功の100%、この日の得点の半分は竹山選手のものでした。体も一回りは大きくなったんじゃないかなぁ。
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 反対側のウイングには、伏見工業出身の1年生の木村選手、174cmで74kgとまだ細いですが、スピードとバネはすばらしい。キレキレって言葉は彼のためにあるって感じでした。秩父宮FMの民辻レフリーが「人間ってあんなに速く走れるんだ!!」って言ってたけど、ホントに...そうですね。
 あと、ロックのブロディ・マクカラン選手の弟のニコラス選手(顔がそっくり)もセンターで出場していましたが、人に強くて、かつ、スピードもあってこれからが楽しみです。
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 今年はもしやって思ってたんですけどね...でも、安定したそのプレーは賞賛に値すると思います。来年もまた、この場所に戻ってきて欲しいですね。
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 31対12、このチームに勝てるチームは出て来ないんじゃないか...そう思わせる、絶対的な強さがありますね。悔しいけど、本当に強すぎます。
第54回全国大学ラグビー選手権大会 準決勝
 今日、14時キックオフで帝京と明治の決勝戦が行われます。さて、明治は帝京に土をつけることができるでしょうか...。