あんなに優しかったゴーレム ― 2022/10/07 07:25
「四畳半タイムマシンブル~ス」を観た翌日、ヨーロッパ企画さんの第41回公演の「あんなに優しかったゴーレム」を観に東池袋のあうるすぽっとへ行ってきた。
前作の「九十九龍城」から約9ヶ月、こんなに早く生で公演を観ることができるとは思ってもみませんでした。
ところで、会場のあうるすぽっと、池袋だけに施設のあちこちにふくろうさんが...トイレの案内表示もふくろうさんでした。
「あんなに優しかったゴーレム」は、再演で前回は14年前、14年というと、様々なことが大きく様変わりしているはずなので、再演とはいえパワーアップしていると思います(とはいえ、前回公演を見てないけどねwww)。
あうるすぽっとのロビーには、ポスターの撮影に使用したゴーレムのミニチュアが展示されてました。ゴーレムの下の台は、神崎選手役の酒井さんが作ったそうです。
このゴーレムが今回の劇のキモですからね...。
その横には、舞台のミニチュア。制作は美術スタッフの長田さん、この精巧さはすごいですね。脚本の上田さんが毎回持って帰りたいっていっても断られちゃってるそうですwww。これは欲しくなる気持ちがわかります。
ちなみに表だけじゃなくて、裏もきちんと作られてます。
これが上手側で、
こちらが下手側。地下の裏側、こんな感じになってるんですね。
お話は、プロ野球選手の故郷訪問のテレビクルーが、その選手が子供の頃にキャッチボールをしていたゴーレムと出会うところから始まります。想像上のゴーレムが実在するってところからの展開が、さすがヨーロッパ企画さんって感じでしたね。実際にゴーレムに育てられた少女がいたらすごいことなんだけどね...そんなことも受け入れられちゃうところがヨーロッパ企画さんならではですね。
そして、とにかくゴーレムが優しいんだよね。ゴーレムの優しさのエピソードの一つ一つがちゃんと複線になってたりしてね。で、ゴーレムだけじゃない想像上の生き物がオチに繋がるなんてねぇ...思いもよりませんでしたね。
今回、7列目と比較的見やすい席だったこともあって、セリフも良く聞こえたし、演者の細かい表情も良く見ることができたし、これでもかってくらい会話が続く会話劇ってことで、そのセリフの応酬も楽しむことができました。今回のべらんめえなセリフでキーとなる役の土佐さん、要所でストーリーの整理をするセリフを担当した石田さん、テレビクルーのリーダー役でとぼけた雰囲気の諏訪さん、大人なディレクター役の中川さんとそれぞれの演者さんの魅力も堪能できました。そういう意味でも、ギミックや小ネタが多かった九十九龍城も面白かったけど、自分はこの劇の方が面白かったですね。ホント、もう一回、観たいって思っちゃいましたよ。
パンフレットの表はゴーレム(ちなみに、この画、初演のときと同じ構図なんだそうです)、裏表紙には想像上の生き物たち。裏表紙の生き物が重要な要素なんですよね...。
ホント、面白かったので、次回公演も絶対観に行きたいと思います。
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