WAKA/WAZOO / Frank Zappa2023/01/02 07:27

 新年早々、ZAPPA師匠の新しいアルバムのこと書くことになるとは思わなかった...。

 昨年末にリリースされたZAPPA師匠の124枚(セット)目の新譜WAKA/WAZOOをやっと手に入れました。タイトル通り、WAKA/JAWAKATHE GRAND WAZOOを制作していた頃のアウトテイクやライブ音源、さらにはGeorge Dukeさんのソロアルバムのセッションのアウトテイクまで収めたBOXセット、いわゆるProject/Objectシリーズの一作ですね。ちなみに、WAKA/JAWAKATHE GRAND WAZOOのオリジナル音源はBlu-rayディスクに収められてます(このリリース方法も新しいかも...)。
WAKA/WAZOO / Frank Zappa
 この頃のZAPPA師匠といえば、ロンドンのライブでステージから落とされて脚を骨折してたんだよね。で、ステージに立てないので、毎日ギターを練習してたそうです(ライナーノーツにも車椅子に載ってギターを弾いている写真が載ってます)。で、かねてから計画していた、ビッグバンド編成での作曲を手がけて2枚のアルバムを残しました。ちなみに、ZAPPA師匠のギター、この頃以降、演奏スタイルが変わったというか、抜群に上手く(ちょっとえらそうですが...)なったと思います(この後、80年代に入ってまたスタイルが変わるんですけどね)。
WAKA/WAZOO / Frank Zappa
 スタジオ録音のメンバーは、ZAPPA師匠のGuitar、Tony DuranさんのSlide Guitar、George DukeさんとDon PrestonさんのKeyboard、Malcolm McNabさんとSal MarquezさんのTrumpetとVocal、Bill ByersさんとKen Shroyerさん、Ernie TackさんのTrombone、Earle DumlerさんのOboe、Mike AltschulさんのBaritone Sax とPiccolo、Tony ”Bat Man” OrtegaさんのAlt Sax、Joel PeskinさんとFred JacksonさんのTenor Sax、Joann Caldwell McNabさんのBassoon、ErroneousさんのElectric Bass、Aynsley DunbarさんのDrums、Alan EstesさんとBob Zimmittiさん、Lee ClementさんのPercussion、Janet-Neville-Fergusonさん、"Chunky"(Lauren Wood)さんのVocalという編成、曲によってメンバーが若干入れ替わってるけどね。CDでは、1枚目と2枚目に収録されています。2枚の収録曲は以下。
CD 1
Paramount Studios Recording Session Alternates and Outtakes
 01 Your Mouth (Take 1)
 曲が始まる前のGeorgeさんのピアノのフレーズがおしゃれすぎる。VocalはChris PetersonさんとSal Marquesさんです。
 02. Big Swifty (Alternate Take)
 5分過ぎのTonyさんのギターソロがカッコいい、ZAPPA師匠に比べるとこじんまりとまとまってる感じですけどね。一方、ZAPPA師匠のソロはアバンギャルドですな。
 03 Minimal Art (Eat That Question – Version 1, Take 2)
 この曲を聴いてると、70年前半の師匠の曲はGeorgeさんのキーボードが中心になっているのがよくわかりますな。
 04 Blessed Relief (Outtake Version)
 JAZZっぽい演奏でのZAPPA師匠のギターソロがカッコいい。
 05 Think It Over (The Grand Wazoo) (Outtake Version)
 この曲のTonyさんのスライドギターソロも短いけどカッコいい。VocalはJanet-Neville-FergusonさんとSal Marquesさんです。
 06 For Calvin (And His Next Two Hitch-Hikers) (Outtake Version)
 07 Waka/Jawaka (Outtake Version)
 この曲のGeorgeさんのシンセサイザーソロもカッコいいですな。Georgeさんは、zAPPA師匠の薦めでARP ODYSSEYを使いだしたそうです。ギタリストのJeff Beckさんとの共演でもおなじみのJan HammerさんがMini MOOGを弾いているのに、ちょっと対抗してたのかもしれませんね。
CD 2
Paramount Studios Recording Session Alternates and Outtakes, continued
 01 Cletus Awreetus-Awrightus (Alternate Take)
 02 Eat That Question (Version 2, Alternate Take)
 03 Big Swifty (Alternate Mix)
 Salさんのトランペットが前面に出てるので、イントロのテーマのメロディがオリジナルと違って聞こえます。
 04 For Calvin (And His Next Two Hitch-Hikers) (Alternate Mix)
 05 It Just Might Be A One-Shot Deal (Alternate Mix)
 Vocalは、ZAPPA師匠、Sal Marquesさん、Janet-Neville-Fergusonさん、Erroneousさん、Tony Duranさん、Pedal Steelに"Sneaky Pete" Kleinowさん、Hawaiian GuitarとVocalにJeff Simmonsさんが参加してます。
 06 Waka/Jawaka (Alternate Mix)
 07 Cletus Awreetus-Awrightus (Alternate Mix)
 Vocalは、ZAPPA師匠、”Chunky”さん、George Dukeさん、なんとSax SoloはErnie Wattsさんが吹いてます。
 08 Eat That Question (Alternate Mix)
WAKA/WAZOO / Frank Zappa
 Georgeさんのソロアルバム用のセッションも、録音時期が一緒なので、メンバーはGeorge DukeさんのKeyboardとVocal、ZAPPA師匠のGuitar、ErroneousさんのElectric Bass、Aynsley DunbarさんのDrums、Sal MarquezさんのTrumpet、Earle DumlerさんのOboe、Mike AltschulさんのBaritone Sax とPiccolo、Joel PeskinさんのTenor Sax、Tony ”Bat Man” OrtegaさんのAlt Sax、Emil RichardsさんとBob ZimmittiさんのPercussion、"Chunky"(Lauren Wood)さんのVocal。ちなみに、この音源がそのままアルバムに使われたのではないみたいですね。
CD 3
George Duke Demos – The Master Versions
 01 For Love (I Come Your Friend)
 1975年リリースのThe Aura Will Prevailに収録された曲。ZAPPA師匠のギターがめちゃくちゃカッコいい。やっぱりオリジナルよりロック色が濃いんじゃなかなぁ。ボーカルもオリジナルはGeorgeさんだけど、これは女性だもんね。
 02 Psychosomatic Dung
 この曲もオリジナルよりロックしてる。1974年リリースのFaces in Reflectionに収録されてます。この曲もZAPPA師匠のギターソロがカッコいい。
 03 Uncle Remus (Instrumental)
 Apostrophe (')に収録されてる曲ですね。Georgeさんは、この曲も1975年リリースのThe Aura Will Prevailで再録してます。ZAPPA師匠のボーカル入りもいいですが、インストゥルメンタルもカッコいい。レイドバックした感じがいいねぇ。
 04 Love
 1974年リリースのFeelに収録されています。Georgeさんのボーカルがカッコいい。オリジナルもカッコいいよ。ちなみに、オリジナルもギターソロは、Obdewl'l Xさんの演奏 ってなってるけど、これZAPPA師匠だね。
George Duke Session Outtakes
 05 For Love (I Come Your Friend) (Basic Track, Take 1)
 06 Psychosomatic Dung (Basic Track, Take 2)
 07 Love (Basic Track, Take 1)
 この3曲は、Basc Trrackなので、インストゥルメンタルです。
WAKA/WAZOO / Frank Zappa
 3枚目のCDの8曲目から4枚目はLIVE音源です。
CD3
 08 Approximate (Live – FZ Record Plant Mix)
 1972年9月24日、ボストンのMUSIC HALLでの総勢20人のGrand Wazooバンドでのライブ録音。メンバーは、ZAPPA師匠がGuitarとVocals、Tony DuranさんがSlide Guitar、Ian UnderwoodさんがSynthesizer、TrumpetがMalcolm McNabさんとSal Marquezさん、TubaのTom Maloneさん、TromboneのBruce Fowlerさん、Glenn Ferrisさん、Ken Shroyerさん、Flute, Saxophone, ClarinetのJay Miglioriさん、WoodwindsのMike Altschulさん、Saxophone, ClarinetのRay ReedさんとCharles Owensさん、BassoonのJoann Caldwell McNabさん、OboeのEarle Dumlerさん、CelloのJerry Kesslerさん、PercussionのTom RaneyさんとRuth Underwoodさん、BassにDave Parlatoさん、DrumsがJim Gordonというラインアップ。こうしてみると、ZAPPA IN NYで共演しているTom Maloneさんや、おなじみのBruce FowlerさんやRuth Underwoodさんが参加してたんですね。そういえば、WAZOOを収録した日と同じですね...同じ音源にも聴こえるけど、初出しってフォトブックに書いてあった。
WAKA/WAZOO / Frank Zappa
 9曲目と4枚目は、10人編成のPetite Wazooの1972年12月15日のサンフランシスコはWinterland Ballroomでのライブ音源。メンバーは、ZAPPA師匠がGuitarとVocals、Tony Duranさんがslide guitar、TrumpetがMalcolm McNabさんとGary Baroneさん、Tom MaloneさんがTuba、TromboneがBruce FowlerさんとGlenn Ferrisさん、OboeのにEarle Dumlerさん、BassがDave Parlatoさんで、DrumsがJim Gordonさんというラインアップ。こちらは、Little Dotsを収録したツアーのものですね、収録日でいうとImaginary Diseasesを収録した日だね。
CD 3
 09 Winterland ’72 Opening And Band Introductions
 ZAPPA師匠のバンド紹介ですね。
 10 Little Dots
 前にも書いたけどフリージャズというかインプロビゼーションですね。ベース⇒ギター⇒トロンボーン⇒ギター⇒スライドギター⇒トランペットとインプロビゼーションを回していく曲でした。
CD 4
 01 America Drinks
 映画音楽のような曲で、スイングしてます。ホーンが前面に出たゴキゲンな曲ですな。
 02 Montana
 おなじみのMontanaだけど、イントロからスイングしてます。歌部分はあまり変わらないけどね。インストパートはゴキゲンな感じですわ。
 03 Farther O’Blivion
 この曲もImaginary Diseasesに収録されているのと同じかな?
 04 Cosmik Debris
 Little Dotsのころ(11月)より演奏がこなれてるような気がするな。
 05 Chunga’s Revenge
 なんか、ムッチャヘヴィなんですけど...静と動のコントラストが振り切れてて、これはこれで好きかも。

 Blu-Ray AUDIOには、48kHz 24-bit Dolby Atmos、 48kHz 24-bit Dolby TrueHD 5.1, 96kHz 24-bit PCM StereoのWAKA/JAWAKATHE GRAND WAZOOが収録されています。CDより音がいい(はず)ですな。

WAKA/JAWAKA
 01 Big Swifty
 02 Your Mouth
 03 It Just Might Be A One-Shot Deal
 04 Waka / Jawaka


THE GRAND WAZOO
 01 The Grand Wazoo
 02 For Calvin (And His Next Two Hitch-Hikers)
 03 Cletus Awreetus-Awrightus
 04 Eat That Question
 05 Blessed Relief

 次は何がくるのかなぁ...もう、どこまでもついていきますよ。

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