杉原千畝 PERSONA NON GRATA2015/12/21 07:03

 今から75年前、第二次世界大戦に世界中が傾きだたときに、日本から遠く離れたリトアニアで、多くのユダヤ人の命を救った日本人外交官がいらしたんですね。
 映画を見る前に確かTVの特集で見たことがあったけど、本当のところどんな方だったのかほとんど知りませんでした。

 当時の外交官って、有利に諸外国との交渉に当たるための情報を集め、それをまた本国に送り軍事活動に生かすという諜報員の仕事も重要な任務だったんですね。そんな仕事の様子と、自身の信念のもとに、ドイツに虐げられるユダヤ人たちを一人でも救うためにビザを発行し続ける様子が描かれています。杉原さん、このビザ発給だけじゃなく、当時の各国の戦略と戦力を冷静に分析し、米国と日本の戦争を回避することも進言してたんですね。でも、時代がそれを受け入れなかった...。
杉原千畝 PERSONA NON GRATA
 世界からはその行動を賞賛されていたにもかかわらず、日本政府が正式に杉原さんのことを認めたのは今から15年前、ご本人が亡くなられてから14年も経ってから、そして、戦後55年経ってからなんて、当時は別として、いろんな事情もあるんでしょうけど、どうなんでしょうねぇ。多くの国民も知らないけれど、こういった良い行いとかって、たくさんあるんじゃないかなぁ。あと、間違って伝わっていて日本国民が卑下されてしまっていることとかも、ちょっとね。戦争に負けたからしょうがないのかもしれませんが、東南アジア諸国に行くと、植民地支配からの独立を助けられたり、戦後の日本による、公共施設の建設などの資金援助や技術援助に感謝していることを感じることが多々あります。そういうことも、国内では、あまり知られていないですよね。

 この映画を見て、日本人ももっと自信を持って国際社会にそのよさをアピールしてもいいんじゃないかなぁって感じました。久しぶりにいい映画を見たって感じで、日本人として誇りを持てる映画でしたね。

 この映画を見た後、有楽町のDOCOMOラウンジで「杉原千畝展」をやってて、映画で使用した実際の衣装や小道具が展示されてました。
 これは、主役の唐沢さんと小雪さんの衣装。
杉原千畝 PERSONA NON GRATA
 映画で使われたビザ。
杉原千畝 PERSONA NON GRATA
 左上の四角いスタンプが、ビザ発給のときに使用したスタンプですね。このスタンプがたくさんの命を救ったんですね。
杉原千畝 PERSONA NON GRATA
 領事館の看板。
杉原千畝 PERSONA NON GRATA
 偶然通りかかったんですけどね、ちょっと、得した気分。