トップリーグ2021プレーオフトーナメント 二回戦 ― 2021/04/27 07:42
先週末、緊急事態宣言が発出された中、秩父宮に行ってきた。
有観客の開催にしたのは、地方から観戦の予定を組んだ方もいて前日の中止による混乱を避けたってことなのかな...。
ということで、プレーオフ二回戦2日目、レッドカンファレンス2位通過のトヨタ自動車ヴェルブリッツと、ホワイトカンファレンス7位で、一回戦で清水建設ブルーシャークスを制した日野レッドドルフィンズの試合。
トヨタ自動車の試合を観るのは今季初めて、やっぱりバックローのマイケル・フーパー選手と、キアラン・リード選手のプレーに注目ですね。フーパー選手は、体は決して大きくありませんが、タックルが凄い。彼のタックルを生で観るだけでも涙ものです。
日野は、キャプテンのオーガスティン・プル選手がどこまでチームを引っ張れるかが試合を面白くするキモですね。あとは、元JAPANや、元SUNWOLVESの選手がどこまでやってくれるかに注目ですな。
なんと、まさか、日野が先制するとは思いませんでした。ウイングのチャンス・ペニー選手のインターセプトでまずは、日野が先制しました。
トップリーグに日野が2018年にトップリーグに昇格してから、何試合か観てきたけど、この日の日野は一番出来が良かったんじゃないかなぁ。
前に出るタックル、攻めてもテンポの良い攻撃、勝利を必ずものにするっていう気迫が一つ一つのプレーに感じられましたね。先制のインターセプトが決まったのもそんな気迫の現われだと思います。レッドカンファレンス2位の好調トヨタに決して引けをとらないプレーを見せてくれました。
日野は、スクラムとラインアウトが安定していたのが大きかったですね。トヨタとしてはそこで崩して行きたかったんだと思いますが、逆に、トヨタはフォワードのセットプレーで押されちゃってましたね。
あと、バックスの日本人選手の動きも良かったと思います。スタンドオフの東郷太朗丸(たろまって読むそうです)選手は落ち着いてゲームコントロールしていましたし、キックも効果的でした。ウイングの竹澤正祥選手とフルバックの川井太貴選手のスピードも良かったと思います。後半23分の川井選手のキレのあるランで奪ったトライは、見ていて気持ちよかったですね。
この日の日野は、とにかくディフェンスが良かったと思います。特にフォワードのタックルが良かったですね。南アフリカ出身のプロップ、デイヤン・ファンダーウエストハイゼン選手、JAPANの候補に選ばれたリアキ・モリ選手、ヤマハから移籍したディネスバラン・クリシュナン選手、バックローのパーカー・アッシュ選手、元トンガ代表主将のニリ・ラトゥ選手のタックルは激しかったですね。モリ選手もラトゥ選手も痛んで跪く場面が何度も見られるくらい体を張ってました。もちろん、ベテランプロップの久富選手(42歳ですよ...この年齢でトップリーグでレギュラーなんて、ホントびっくりです)、元JAPANの木津選手も体を張ってました。、
共同主将の元オールブラックスのオーガスティン・プル選手も、チームを鼓舞し続けてましたし、自らも体を張ってました。何度も言うけど、この日の日野は本当に気迫のこもったいい試合をしてました。
とはいえ、近場のディフェンスで勝負をかけてるためか、外側(ウイング側ね)が薄くなることが何度もあったんだけど、トヨタはそこにつけこんでチャンスを作る場面は、ヘンリー・ジェイミー選手の最初のトライだけだったと思います。日野の勢いというか気迫に押されちゃったのかな...。
いや、トヨタも決して悪くなかったんですよ。JAPANにも選出されたバックローのフェツアニ・ラウタイミ選手、オールブラック主将のキアラン・リード選手、スタンドオフのライオネル・クロニエ選手、元セブンズ代表のヘンリー・ジェイミー選手、元JAPANのマレ・サウ選手、南アフリカ代表のウィリー・ルルー選手と外国人選手を軸にパワーとスピードで前半だけで3トライ。
トヨタはウイングの高橋汰地選手のキック処理が良かったですね、とにかく、高いボールを確実にキャッチしてましたし、空中で人に負けてない。トライも前後半で1つずつ獲りましたしね。彼も今後が楽しみな選手の一人です。
前半終了時点で、21対10とトヨタの11点のリード、結果としては49対29とトヨタが勝利したのですが、20点の点差を感じさせない日野の頑張りが見られたいい試合でした。前半、TMOで試合時間が1時間に迫る感じだったのですが、そんなことも感じさせないくらい面白い試合でしたね。
ベスト8に進んだトヨタ、次は、今季絶好調のNTTドコモレッドハリケーンズ。この試合も面白い試合になりそうです。
日野は、負けてしまいましたが、新しいリーグにつなげられる良い結果だったと思います。これまで、寄せ集め感があったけど、チームとして出来上がってきたって感じかなぁ...好きな選手がたくさんいるので来季に期待をしています。
元JAPANのロック北川選手、この試合が引退試合となりました。奇しくも、古巣のトヨタ自動車との試合だったというのも何か感慨深いものがありますね。試合終了のホーンが鳴った後の郷選手のトライのコンバージョン、外れちゃたけど、なんかいい場面でしたね。
次のステップでの活躍を祈ってます。
さて、二回戦の結果は以下。
サントリーサンゴリアス 76-31 NECグリーンロケッツ
東芝ブレイブルーパス 24-27 リコーブラックラムズ
クボタスピアーズ 46-12 ヤマハ発動機ジュビロ
三菱重工相模原ダイナボアーズ 17-50 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
近鉄ライナーズ 7-54 パナソニックワイルドナイツ
NTTコムシャイニングアークス 13-43 キヤノンイーグルス
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 49-29 日野レッドドルフィンズ
Honda HEAT 13-21 NTTドコモレッドハリケーンズ
ということで、準々決勝の組み合わせは、
サントリーサンゴリアス vs リコーブラックラムズ
クボタスピアーズ vs 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
パナソニックワイルドナイツ vs キヤノンイーグルス
トヨタ自動車ヴェルブリッツ vs NTTドコモレッドハリケーンズ
となりました。準々決勝からは、緊急事態宣言もあるからテレビ観戦かなぁ...。