第61回全国大学ラグビー選手権大会 決勝 ― 2025/01/16 07:40
秩父宮に行ってきた。
大学ラグビー選手権の決勝といえば、国立競技場のイメージなんだけどなぁ...なんて思いながら秩父宮へ。大学選手権の決勝を観に行くのは、4年ぶり、天理大学が初優勝したときでした。
当時の早稲田大学は、今はセブンズ代表で活躍している丸尾選手がキャプテンで、サンゴリアスでJAPANの下川選手、プロップの小林選手、フルバックの河瀬選手、フランカーの相良選手、ブラックラムズでセブンズ代表の古賀選手、グリーンロケッツのプロップの久保選手、スタンドオフの吉村選手、ヴェルブリッツのフランカーの村田選手、プロップの川﨑選手、D-Rocksのスクラムハーフの小西選手、ワイルドナイツでJAPANの長田選手、ブルーレブスのセンターの槙選手、ライナーズのスクラムハーフの河村選手、スティーラーズのスタンドオフの伊藤選手と今も現役バリバリで活躍している選手がたくさん。一方の天理大学も、シャトルズのフランカーの松岡選手がキャプテン、センターの市川選手、ブラックラムズのプロップの谷口選手、フッカーの佐藤選手、No.8の山村選手、ブレイブルーパスのプロップの小鍜治選手、スタンドオフでJAPANの松永選手、スピアーズのロックのモアラ選手、レッドドルフィンズのロックの中鹿選手、ダイナボアーズのフランカーの服部選手、スピアーズでJAPANのスクラムハーフの藤原選手、ヒートのハビリ選手、ヴェルブリッツでJAPANのフィフィタ選手、レッドドルフィンズの谷口選手、ライナーズの高橋選手とこちらも活躍している選手がたくさんいました。
今年のフィールドで活躍する選手も今後、リーグワンやJAPANで活躍してくれるんだろうなぁ。
ということで、この日のメンバーは以下。
早稲田大学
01 杉本安伊朗 176cm / 107kg / 21歳 / 2年 / 國學院大學久我山高校
02 佐藤健次◎ 177cm / 107kg / 22歳 / 4年 / 桐蔭学園高校 JAPAN
03 亀山昇太郎 176cm / 116kg / 22歳 / 4年 / 茗溪学園高校
04 西浦剛臣 184cm / 94kg / 23歳 / 4年 / HamiltonBoys'HighSchool
05 栗田文介 184cm / 105kg / 21歳 / 3年 / 千種高校
06 城央祐 185cm / 99kg / 19歳 / 1年 / 桐蔭学園高校
07 田中勇成 166cm / 87kg / 21歳 / 3年 / 早稲田実業学校高等部
08 鈴木風詩 183cm / 99kg / 23歳 / 4年 / 國學院大學栃木高校
09 細矢聖樹 162cm / 64kg / 21歳 / 4年 / 國學院大學栃木高校
10 服部亮太 178cm / 80kg / 19歳 / 1年 / 佐賀工業高校
11 池本晴人 183cm / 90kg / 20歳 / 2年 / 早稲田実業学校高等部
12 野中健吾 180cm / 93kg / 21歳 / 3年 / 東海大学付属大阪仰星高校
13 福島秀法 183cm / 95kg / 21歳 / 3年 / 修猷館高校
14 田中健想 172cm / 76kg / 19歳 / 1年 / 桐蔭学園高校
15 矢崎由高 180cm / 86kg / 20歳 / 2年 / 桐蔭学園高校 JAPAN
リザーブメンバー
16 安恒直人 172cm / 97kg / 21歳 / 4年 / 福岡高校
17 山口湧太郎 176cm / 107kg / 21歳 / 3年 / 桐蔭学園高校
18 新井瑛大 179cm / 106kg / 20歳 / 2年 / 大阪桐蔭高校
19 米倉翔 181cm / 97kg / 20歳 / 2年 / 修猷館高校
20 清水健伸 178cm / 102kg / 20歳 / 2年 / 國學院大學久我山高校
21 宮尾昌典 165cm / 67kg / 22歳 / 4年 / 京都成章高校
22 黒川和音 167cm / 80kg / 21歳 / 3年 / 茗溪学園高校
23 植木太一 173cm / 77kg / 21歳 / 1年 / 関東学院六浦高校
帝京大学
01 梅田海星 177cm / 107kg / 22歳 / 4年 / 秋田工業高校
02 知念優来 171cm / 96kg / 22歳 / 4年 / 常翔学園高校
03 森山飛翔 180cm / 109kg / 20歳 / 2年 / 京都成章高校 JAPAN
04 カイサ・ダウナカマカマ 182cm / 120kg / 21歳 / 2年 / 大分東明高校
05 本橋拓馬 194cm / 116kg / 22歳 / 4年 / 京都成章高校 JAPAN
06 青木恵斗◎ 187cm / 110kg / 22歳 / 4年 / 桐蔭学園高校 JAPAN
07 森元一気 169cm / 93kg / 22歳 / 4年 / 尾道高校
08 倉橋歓太 181cm / 100kg / 22歳 / 4年 / 東海大学付属大阪仰星高校
09 李錦寿 174cm / 80kg / 22歳 / 4年 / 大阪朝鮮高級学校
10 本橋尭也 182cm / 86kg / 20歳 / 2年 / 京都成章高校 JAPAN
11 日隈太陽 186cm / 86kg / 21歳 / 3年 / 大分東明高校
12 大町佳生 173cm / 84kg / 20歳 / 3年 / 長崎北陽台高校
13 上田倭士 180cm / 84kg / 19歳 / 2年 / 大阪桐蔭高校
14 生田弦己 169cm / 83kg / 21歳 / 3年 / 御所実業高校
15 小村真也 180cm / 92kg / 22歳 / 4年 / HamiltonBoys'HighSchool
リザーブメンバー
16 當眞蓮 174cm / 100kg / 22歳 / 4年 / 流通経済大学付属柏高校
17 平井半次郎 178cm / 108kg / 22歳 / 4年 / 御所実業高校
18 小林龍司 178cm / 115kg / 22歳 / 4年 / 御所実業高校
19 坪根章晃 185cm / 105kg / 18歳 / 1年 / 東福岡高校
20 グアイニ優人 177cm / 98kg / 22歳 / 4年 / 石見智翠館高校
21 上村樹輝 167cm / 70kg / 22歳 / 4年 / 京都工学院高校
22 五島源 174cm / 85kg / 21歳 / 4年 / 尾道高校
23 神田陸斗 173cm / 80kg / 21歳 / 3年 / 常翔学園高校
出身高校をみると花園常連校ばかりですねぇ。ちなみに、卒業生が多い順に、今年の優勝校の桐蔭学園高校(6名)、京都成章高校(4名)、御所実業高校(3名)、尾道高校、HamiltonBoys'HighSchool、東海大学付属大阪仰星高校、大分東明高校、國學院大學久我山高校、茗溪学園高校、修猷館高校、國學院大學栃木高校、常翔学園高校、早稲田実業学校高等部、大阪桐蔭高校(2名)、関東学院六浦高校、佐賀工業高校、大阪朝鮮高級学校、長崎北陽台高校、流通経済大学付属柏高校、石見智翠館高校、秋田工業高校、東福岡高校、千種高校、福岡高校、京都工学院高校(1名)でした。
昨年のJAPANで試合出場、合宿参加メンバーも早稲田大学2名、帝京大学4名、彼ら以外も、これからの日本のラグビーを背負って立つ選手がたくさん出場していると思います。
準決勝の試合を観た感想でいうと、試合前は対抗戦と同じく早稲田が勝利すると思ったんだけどなぁ...。
帝京大学が強みのフォワードで始終、早稲田大学を圧倒し、前半こそ僅差の勝負となりましたが、後半に大きく突き放して帝京大学が昨年同様勝利し四連覇となりました。残念ながら早稲田大学は、5年ぶりの優勝を手にすることができませんでした。
立ち上がりから、帝京大学のフォワードがキャプテンの青木選手を中心に躍動してました。前半4分頃の森山選手のトライも、その青木選手の4人を抜く力強い縦突進からでしたからね。それにしても、その青木選手のスピードのあるランにしっかりフォローしていた森山選手のスピードもプロップとは思えないランでした。
その5分後にも、早稲田大学トライライン(今年からゴールラインじゃなくてトライラインって呼ぶようになったんですよね)前のフリーキックから、フォワードが体を当て続けて最後は、また青木選手がゴールポスト真下にトライをあげました。
この2トライで、硬さが取れたのか、早稲田大学がフォワード、バックス一体となった展開ラグビーで勢いを取り戻しました。帝京大学2本目のトライの5分後、ペナルティでトライライン前のラインアウトからのライン攻撃で、矢崎選手がボールを受けてゴールポスト横にトライをして1つ取り返しました。
その後も一進一退と繰り返していましたが、再び、ペナルティで得たラインアウトからまたまたフォワード、バックス一体となった連続攻撃でNo.8の鈴木選手が左隅にトライ。これで、トライ数ではタイで、コンバージョンゴール1本の2点差まで詰め寄って折り返しました。
この日は強い風が吹いていて、前半風下の早稲田大学の武器の一つの服部選手のキックもあまり効果的ではなく、正直苦戦していたと思います。帝京大学のパワープレイを泥臭い魂のタックルで凌いていたって感じかな。で、早稲田大学は後半風上に立つことで、強みの服部選手のキックを軸に有利に試合を展開する目論見だったんだと思います。
でもね、この日の帝京大学は、後半も強みのフィジカルで早稲田大学を圧倒してました。そして、早稲田大学は味方につけるはずの風をなかなかつかむことができず、服部選手のキックも前半同様あまり効果的な攻撃につなげることができませんでした。
後半先制したのは早稲田大学、ペナルティゴールを決めて、1点リードしたんですけどね...。勢いは帝京大学でしたね。そもそもスクラムで圧倒していて、早稲田大学はセットプレーから攻守ともに効果的なプレーをすることができてませんでした。
45分に、早稲田大学トライライン前のペナルティからフォワードが体をぶつけて、最後は本橋選手が5ゴールポスト真下にトライをして、再び帝京大学が逆転しました。この後、早稲田大学も果敢に帝京大学トライラインに迫るのですが、帝京大学の堅守にはばまれて得点することはできませんでした。正直、後半に勢いがあったのは帝京大学、声も出ていたし、楽しそうにプレーしてました。一方、早稲田大学はセットプレーで思うようなプレーができないこともあって、声も出ていないし、正直、元気が感じられませんでしたね。
結局、後半残り10分くらいから帝京大学が追加で2本のトライをあげて、早稲田大学を突き放しました。
33対15、ここまで点差が広がるとは思いませんでした。
結局、スクラムかなぁ...勝負を分けたのは、スクラムで圧倒している分、帝京大学の方が余裕をもってプレーできていたように思います。早稲田大学も突き刺さるような低いタックルや、フォワードとバックス一体となった展開も見ごたえあったけどね。点差はダブルスコアになっちゃったけど、展開も早くて観ていて面白くて、あっという間の80分でした。
帝京大学のメンバーは4年生中心なので、今季のリーグワンからも活躍できる選手が何人もいるんじゃないかなぁ。リーグワンで彼らの活躍をみるのも楽しみですね。
早稲田大学は、3年生以下の来季以降の活躍も楽しみ。正直、来年の決勝にも進める力があるんじゃないかなぁ。
ということで、来年も決勝は観に行こうと思います。