RWC2023 BRONZ FINAL & FINAL2023/11/01 07:46

 2か月に渡って行われた大会もこの2試合で終了となりました。JAPANがトーナメント進出できなかったのは残念だったけど、今回のワールドカップも面白かったですね。

 ということで、まずは3位決定戦。
 ARGENTINA vs ENGLAND
 JAPANも闘ったプールDの初戦と同じカード、そのときは、FORD選手の6本のペナルティゴールと3本のドロップゴールで試合を決めたENGLAND、終了間際にトライを奪ったARGENTINAがこの試合で意地を見せてくれると思うので、バチバチの試合がみられるのを期待してました。そもそも、ARGENTINAの規律が初戦のままとは思えませんからね。
 序盤はENGLANDでした。前に出る圧、すごかったですね。前半20分くらいまでほとんどARGENTINA陣内で試合が進んでましたからね、2本のペナルティとNo.8のEARL選手のトライで13対0とENGLANDがリード。EARL選手のトライを演出したFARRELL選手とSMITH選手のプレイが良かったですね、ARGENTINAのディフェンスがフォワード最前列の選手のところへ、技ありの攻撃、さすがという感じのトライ演出でした。で、流れは完璧にENGLANDだったんですけどね。徐々にARGENTINAのスピードのある攻撃がENGLANDを背走させるようになってきました。で、ハーフタイムが終わってみれば16対10とワントライワンゴールで逆転できるところまでARGENTINAが追い上げました。
 後半最初に得点したのはARGENTINA、スタンドオフのCARRERAS選手の個人技でゴールポスト真下にトライ、これでコンバージョンゴールも決まって逆転。で、このまま、ARGENTINAが引き離すのかと思いきや、ENGLANDが再び逆転。結局、ノーサイドの瞬間まで、取っては取り返すという展開。後半35分、後半交代出場のARGENTINAのレジェンド、SANCHEZ選手のペナルティーゴールが決まれば同点で、延長戦突入かという場面で、残念ながらボールはゴールを外れ、そのままENGLANDが逃げ切って3位となりました。毎回モチベーションが話題になる3位決定戦ですが、BEST4の対戦に相応しい好ゲームでした。
 前回大会でメダルを首にかけなかったENGLANDの選手たちも、やり切った笑顔で銅メダルを首にかけていたのが印象的でした。
RWC2023 BRONZ FINAL & FINAL
 よく考えると、JAPANは今大会の3位と4位と同じプールで3位、しかも、この2チームとの試合でもかなりいいところまで行けたので次大会に期待しちゃいますね。

 NEW ZEALAND vs SOUTH AFRICA
 8人のリザーブの選手に7人のフォワードを入れてきたSOUTH AFRICA、パワー勝負をかけるってことなのかな...一方のNEW ZEALANDは、いつもの布陣、どちらが勝ってもおかしくない力を持ったチーム同士の試合ですからね、面白くないわけがないですよね。
 ホント、ラグビーって面白いよね...1点差を争う試合、最後の最後まで手を抜かない両チーム、本当に素晴らしい試合でした。もちろん、ペナルティゴールを外さなかったらとか、トライが認められてればとか、誰がタックルをミスしたとか、誰のプレー選択が間違ったとか、あの負傷が無ければとか、そんな「たられば」はいらないし、そんなことを帳消しにするような凄い試合を魅せてもらいました。勝てばどちらも4度目の優勝、世界のラグビーの頂点を決めるにふさわしい素晴らしい内容だったと思います。
 前半、キックで得点を重ねたSOUTH AFRICA、後半1人少ない中で畳みかけてトライを奪ったNEW ZEALAND、どちらも甲乙つけがたい素晴らしいチームだと思います。SOUTH AFRICAのディフェンスはエグすぎるし、NEW ZEALANDの展開力も迫力ありました。
 それにしても、SOUTH AFRICAの小さい両ウイング(KOLBI選手が170cmで70kg、ARENDSE選手が177cmで80kgですからね)のバネはすごいな、あの体格で大きなNEW ZEALANDの両ウイング(TELE'A選手が186cmで94kg、JORDAN選手が188cmで91kg、2周りくらいの差がある感じですね)と対等に戦ってたし、大きなフォワードにも果敢にタックル行ってましたからね。外国のチームに比べて体格が小さいJAPANも彼らのような戦い方あるんじゃないかなぁ、そうそう、ARGENTINAのCARRERAS選手も175cm、80kgの体で、スピードとバネで相手を弾き飛ばしてたからね。 
RWC2023 BRONZ FINAL & FINAL
 とにかく、SOUTH AFRICAは堂々たる王者でしたね。見事、大会最多の4度目の優勝、そして大会2回目の連続優勝を手にしました。NEW ZEALANDも負けたとはいえ、強くて凄いチームであることは変わりないと思います。
 ということで、この2チームから多くの選手が日本のリーグワンで観ることができるのが今から楽しみです(SOUTHE AFRICAが、DE ALLENDE選手(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、SMITH選手(静岡ブルーレブス)、KOLBE選手(東京サントリーサンゴリアス)、DU TOIT選手(トヨタヴェルブリッツ)、DE KLERK選手(横浜キヤノンイーグルス)、KRIEL選手(横浜キヤノンイーグルス)、負傷離脱したMARX選手(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)は残念ながら今季は出場できないみたいです...の7選手、NEW ZEALANDが、RETALLICK選手(コベルコ神戸スティーラーズ)、SAVEA選手(コベルコ神戸スティーラーズ)、FRIZELL選手(東芝ブレイブルーパス東京)、MO'UNGA選手(東芝ブレイブルーパス東京)、SMITH選手(トヨタヴェルブリッツ)、BEAUDEN BARRETT選手(トヨタヴェルブリッツ)の6選手。

 それにしても、本当にすごい試合でした...こんな試合を魅せてくれた両チームに感謝ですね。

 次の大会は4年後にオーストラリアで行われます。出場チームも20から24に拡大。トーナメントはベスト16から始まる新しいフォーマットで行われます。JAPANもメンバーが大きく変わると思うので、新しいチームで若い選手がどんな活躍を魅せてくれるか今から楽しみです。