トランセンデンス / Transcendence2014/07/13 09:08

 ジョニー・デップの新作「トランセンデンス」を見てきました。

 「トランセンデンスTranscendence」って、「超越」という意味で、この映画の中では「神」に近づくあるいは超えるものって言う意味も含まれています。ストーリーは、人工知能を研究していた科学者が、人工知能が人類を超えることを危惧するテロリストに命を奪われ、科学者の妻がその意識や、知識などの脳の情報を人工知能に取り込み、その、人工知能が進化を始めるというもの。ということでテーマは、人工知能の技術の進歩、ネットワークの脆弱性、神、それと永遠の愛ってとこですかね。
 増殖することのできる人造生命体とか、傷を自己修復する能力とか(これ、ハイテクゾンビですね)、SFバリバリなのですが、このまま、人工知能の技術が進化するとこんなことが起こる可能性はありますよね、「2001年宇宙の旅」のハルみたいにね...。でももっと、怖いのはネットワークの脆弱性ですね、こうしてブログを書いてたりするとインターネットって便利だと思うけど、個人情報の漏洩とか、ハッキングとかコンピュータウイルスとか、SFの中の話だけじゃないですもんね。ライフラインが機能しなくなるなんてことも現実味ありますよね。
トランセンデンス
 われわれ、日本人にはよく分からないキリスト教的な神の絶対性みたいなものも見え隠れしてます...日本人が見ると、世界征服をたくらむ人間をたたくという正義感しか見えてきませんが、キリスト教圏では、また違った見方があるんだと思います。
 で、色々と書きましたが、この映画の一番のテーマは「愛」だったんですね。これ、ちょっと、ネタばれですけど...。すべては、愛する妻のためっていう、本当に単純なことですもんね。良く考えると、奥さんだって、夫を意識だけとはいえ生かしていたかったというのが、そもそも、人工知能に夫の脳の情報をインストールした理由だったはずですよね。ということで、この映画、SF映画の姿をしたラブストーリーだったんですね、しかも、かなり、悲しい結末の...。
トランセンデンス
 しかし、バットマンのクリストファー・ノーランの絡む作品は面白いな。でも、きっと、米国では受けないだろうなこの映画...デップの駄作とか言われちゃうんだろうな、自分は、面白かったけどね。
 ちなみに、普通の科学者の役かと思いきや、人工知能だもんね、最近でもインディアン、ヴァンパイアと、まぁ、なかなか、普通の役やらせてもらえないのね...自ら好んでやってるのかなぁ?
 そういえば、デップくらいになると、専用の運転手とかアシスタントとかつくのね...エンドロールにそんな人の名前がいっぱいだった。