リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND2022/10/31 07:28

 4年前は行けなかったんだよなぁ...今回は、無事、新国立競技場で観戦できましたぁ。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 その前の来日のときも、香港にいたので、JAPANとNEW ZEALANDの試合を観戦するのは正直始めてかも...。JAPANにとっては、来年のWORLD CUPに向けて自分たちの現在の位置を知るためにも重要な試合。この試合の後、ヨーロッパに渡り、FEANCEと元代表監督のエディさん率いるENGLANDとの試合が待っています。いずれにしてもWORLD CUPまで、この3試合と来年6月のウインドウマンスの試合しか残ってませんからね、どの試合も大事な試合になります...まぁ、Tier1の代表との試合は組んでもらえるうちが花だし、1試合としておろそかにできないですからね。
 ということで、現在ランキング10位のJAPANと4位のNEW ZEALAND、どのくらいの力の差があるかを計る大事な試合、この日のJAPANは以下のメンバー。現時点でベストなメンバーということかと思います。
 01 稲垣 啓太 埼玉パナソニックワイルドナイツ(42)
 02 坂手 淳史 ◎ 埼玉パナソニックワイルドナイツ(30)
 03 具 智元 コベルコ神戸スティーラーズ(18)
 04 ワーナー・ディアンズ 東芝ブレイブルーパス東京(4)
 05 ジャック・コーネルセン 埼玉パナソニックワイルドナイツ(9)
 06 リーチ マイケル 東芝ブレイブルーパス東京(75)
 07 姫野 和樹 トヨタヴェルブリッツ(22)
 08 テビタ・タタフ 東京サントリーサンゴリアス(12)
 09 流 大 東京サントリーサンゴリアス(27)
 10 山沢 拓也 埼玉パナソニックワイルドナイツ(4)
 11 シオサイア・フィフィタ 花園近鉄ライナーズ(9)
 12 中村 亮土 東京サントリーサンゴリアス(30)
 13 ディラン・ライリー 埼玉パナソニックワイルドナイツ(7)
 14 松島 幸太朗 東京サントリーサンゴリアス(44)
 15 山中 亮平 コベルコ神戸スティーラーズ(24)

 16 日野 剛志 静岡ブルーレヴズ(5)
 17 クレイグ・ミラー 埼玉パナソニックワイルドナイツ(6)
 18 竹内 柊平 浦安D-Rocks(1)
 19 下川 甲嗣 東京サントリーサンゴリアス(-)
 20 ファウルア・マキシ クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(4)
 21 齋藤 直人 東京サントリーサンゴリアス(8)
 22 李 承信 コベルコ神戸スティーラーズ(3)
 23 ゲラード・ファンデンヒーファー クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(3)
 久しぶりの具選手の先発が嬉しいですね。また、強いスクラムを魅せて欲しいところです。リーチ選手とSam Cane選手のマッチアップも楽しみ。山沢選手の先発も楽しみです。残念なのは、ラピース選手が出られないことと、推しのメイン選手が選ばれなかったことかな。ちなみに、キャップ数は先発の15人で357、23人では387とNEW ZEALANDには大きく離されちゃってました。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 一方、NEW ZEALANDは以下のメンバー、若手の経験地を上げるって感じですかね。
 01 George Bower CRUSADERS(19)
 02 Samisoni Taukei'aho CHIEFS(17)
 03 Nepo Laulala BLUES(42)
 04 Brodie Retallick CHIEFS(98)
 05 Tupou Vaa'i CHIEFS(15)
 06 Shannon Frizell HIGHLANDERS(21)
 07 Sam Cane◎ CHIEFS(85)
 08 Hoskins Sotutu BLUES(12)
 09 Finlay Christie BLUES(12)
 10 Richie Mo'unga CRUSADERS (41)
 11 Caleb Clarke BLUES(11)
 12 Roger Tuivasa-Sheck BLUES(2)
 13 Braydon Ennor CRUSADERS (5)
 14 Sevu Reece CRUSADERS(21)
 15 Stephen Perofeta BLUES(1)

 16 CODIE TAYLOR CRUSADERS(72)
 17 Ofa Tu'ungafasi BLUES(48)
 18 Tyrel Lomax HURRICANES(20)
 19 Patrick Tuipulotu BLUES(44)
 20 Dalton Papalii BLUES(18)
 21 Aaron Smith HIGHLANDERS(111)
 22 David Havili CRUSADERS(21)
 23 Anton Lienert-Brown CHIEFS(56)
 BLUES 9人、CRUSADERS 6人、CHIEFS 5人、HIGHLANDERS 2人、HURRICANES 1人という布陣。Barrett兄弟にDamian Mckenzie選手、TJ Perenara選手がいないのがちょっと寂しいかな。でも、先発の15人で402、23人では792のキャップ数はやっぱ、脅威ですね。まぁ、Aaron Smith選手の111が大きく引っ張ってますけどね。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 立ち上がりからJAPANはいい動きをしてました。AUSTRALIA Aの試合よりもディフェンスの精度が上がっていたように思います。あの、ZEW ZEALANDが自陣にいる時間が長かったですからね。ダブルタックルで確実に仕留める、ボールが繋がっても厚いフォローでカバーする、とにかく、赤白のジャージが黒いジャージに刺さりまくってました。特に、試合を通してリーチ選手のワークレートはすごかったと思います。タックルに入ると、すぐに立ちあがり次のタックルに行く、その気迫はスタンドにも伝わってきました。前半9分のZEW ZEALANDボールのゴール前スクラムからのNo.8のSotutu選手のサイド攻撃、ライリー選手のタックルを引きずって前に進むSotutu選手、スタンドの観客のほとんどがトライを覚悟した瞬間、リーチ選手がスマザータックルでノッコンを誘いピンチを脱したプレー、目の前で見ていて鳥肌が立ちましたね。
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 前半立ち上がりの10分間は、ほぼ互角って感じでした。まぁ、そのピンチを脱した後のラインアウトからの攻撃でRetallick選手にトライを奪われてしまったのは、修正の余地がありますけどね...。Taukei'aho選手へのディアンズ選手のタックルが決まらなかったのが要因の一つでした。その15分後のEnnor選手のトライは、近場で攻めた後、バックスに回してJAPANのタイミングがずれたところをオフロードで上手くつながれてしまってのものでした。これも、山沢選手のタックルがずれていなかったら繋がらなかったと思います。まぁ、でも、ここにいたるまでのディフェンスは、前の試合までに比べると1段上がってましたからね、これが継続できれば、強い相手にも互角にわたりあえることができると思います。その6分後のラインアウトからのサインプレーで奪われたReece選手のトライも山沢選手のタックルミスからでした...まぁ、サインプレーに全員が対応できなかったってのもあるとは思いますけどね。
 山沢選手は、その5分後にミスを払拭するようなトライをあげました、彼にとって代表初トライ、相手のノッコンのボールを足で引っ掛けて、得意のドリブルで取ったトライ、持ち味が生かせたプレーでした。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 ここまで、JAPANはPGと山沢選手のトライの10点、NEW ZEALANDは3トライとコンバージョンの21点で前半残り数分、とはいえ、この日のJAPANはこのまま終わるようには見えませんでした。NEW ZEALAND陣でゲームを進めアンストラクチャーな状態から山中選手、中村選手、ライリー選手とボールが繋がり、最後はフォローしていた流選手が5ポインターとなりました。コンバージョンを山沢選手がキッチリ決めて17対21の4点差で折り返しました。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 NEW ZEALANDと4点差で折り返すなんて...JAPAN本当に強くなったと思います。後半崩れなければ、歴史的勝利も可能なんじゃないかって思わせる前半でした。多分、新国立にいた観客はもちろんのこと、中継を見ていた日本人は皆、それを期待してたんじゃないかと思います。
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 本当は、後半先に得点しておきたかったですねぇ...ディフェンスでよく止めてたんだけどね、Clarke選手のパワーランを止められなかったのが残念でした。実はこれも山沢選手のタックルミスからなんですけどね...この後、15分間、無得点だったことを考えるとムチャクチャ残念な失点でした。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 後半16分のディアンズ選手のトライは良かったですね。NEW ZEALAND陣10m付近のラックからのChristie選手のキックをチャージ、ボールがすっぽり腕の中へ、そのまま約40mを走り抜けてトライ。地味な基本のプレーで獲った貴重なトライでした。
 この後、NEW ZEALANDの圧に押されオフサイドの反則を繰り返し、Sotutu選手にトライを奪われてしまうのですが、後半終了間際に前半あまり目立たなかった姫野選手がゴール前のラックからボールを押し込んでトライを返しました、このコンバージョンを後半入った李選手が決めて残り数分で4点差まで詰め寄りました。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 残り時間はJAPANが攻め続け、試合終了のホーンがなった後も果敢に攻め続けたのですが、最後はノットリリース・ザ・ボールの反則。このままボールを蹴りだしても試合終了のところ、NEW ZEALANDはペナルティゴールを決めて7点差で試合が終わりました。最後まで逆転を狙ったJAPANもカッコよかったですし、3点とはいえ、その得点差にこだわるプレーを選択したNEW ZEALANDもどちらもカッコよかったですね。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 31対38、試合終了の瞬間まで勝利を期待させる試合でした。普段ラグビーを観にいかない奥様も「面白い試合だったね」って言うほど、本当に面白い試合でした。JAPANは、27年前のワールドカップで145点獲られた相手と7点差の試合ができるようになったんですねぇ...長年、応援してきたファンにとっては感慨深い結果だったと思います。

  やっぱ、カッコいいですよね。試合が終わった後、4方向の客席に向かって挨拶をしてくれました、リスペクトしかありませんな。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 バレット兄弟やサヴェア選手、イオアネ兄弟、マッケンジー選手と主力を欠くNEW ZEALANDとはいえ4点差の試合、JAPANは本当に強くなりましたね。ヨーロッパでもいい試合をして、またレベルを一段も二段上げて欲しいですね。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 さて、この日の入場者数は65,188人、代表戦での最多入場者数となり、あわせて新国立競技場が稼動してからの最多入場者数となりました。7月のFRANCE戦で最多入場者数を記録したところなのに、3ヶ月で更新ということになりました。代表ジャージが客席を埋めつくしている景色はやっぱいいもんですよね。
リポビタンDチャレンジカップ2022 JAPAN vs NEW ZEALAND
 この日もレンジーが大活躍。試合開始前とハーフタイムと2度登場し会場を1周してました。BGMに合わせて踊る様子はやっぱりカワイかったですねぇ。
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 ということで、JAPANはFRANCEとENGLANDと対戦するためヨーロッパに旅立ちます。ここでも、いい成績を残して来年のワールドカップにつなげて欲しいですね。